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横浜FMの20歳MF山根陸が決勝点アシスト!! 切り返しで相手一蹴「食いついたのがわかった」

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横浜F・マリノスMF山根陸

[4.10 J1第3節延期分 横浜FM 2-0 G大阪 日産ス]

 落ち着き払ったボールさばきが違いを作った。横浜F・マリノスMF山根陸は0-0で迎えた後半8分、ペナルティエリア左からゴール前に鋭いパスを通すと、巧みに収めたFWアンデルソン・ロペスが反転から左足ボレーシュート。今季初の連勝を手繰り寄せる決勝点は20歳のお膳立てで生まれた。

 左に流れた山根にはイスラエル代表MFネタ・ラヴィがついてきたが、正確な切り返しで見事にかわした。「ファーストタッチの時、ネタ・ラヴィ選手が食いついたのがわかったので、ワンフェイク入れてかわせた。シュートまで行こうかなと思ったけど、ちょっと体勢的に難しかった」。冷静な状況判断の結果、A・ロペスへのパスを選択。ラストパスも利き足の左足でトラップできる位置に完璧に通した。

 中2〜3日で続いている6連戦の4試合目とあり、山根はアシスト直後に途中交代。試合全体では狭いスペースで相手をいなすシーンこそあったが、ポジショニングの遅れや縦パスのミスも目立ち、「僕としてはひどかったというか、改善しないといけないところが多かった。狙いすぎるシーンが多かった」と悔いを残す一戦となった。

 その一方で、勝利という結果には「チーム全体の力は連戦で必要になるし、自分たちの内容ではなかったけど、結果として一つ勝てたのは良かった」と山根。勝ち点3を前向きに受け止めつつ、「僕らがやりたいのはもっともっと上のレベルのものだし、個人としてもチームとしてももっともっとという気持ちしかない」とレベルアップを続ける構えだ。

 今季はハリー・キューウェル監督の下、4-3-3のインサイドハーフに挑戦中。それもこれまでのようにボールを受けに下がるのではなく、高めの位置で攻撃に関わる役目を求められている。「自分たちがやりたいことの中でもっといいポジショニングがあるはずだし、それを見つけていかないといけない」。難しい役割にも前向きに挑み、プレーの幅を広げている。

 この日の前半21分には、左からのクロスに対し、ペナルティアークへ走り込むというインサイドハーフ起用を活かしたシュートチャンスも創出。最後は左ポストに弾かれたが、「よりゴールに迫れるシーンは増えるし、ああいうのを決め切りたい。紙一重だった」とゴール増加にも意欲を見せた。

 ここからはAFCチャンピオンズリーグ(AFC)との連戦が続き、チームにとってシーズン最初の正念場。今季先発4試合、途中出場7試合と公式戦全試合でピッチに立っている20歳は「前の試合よりどんどん積み重ねて成長していくことだけ。自分の最大限を出せる準備をしていきたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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Text by 竹内達也

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