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宮市の絶好機を2度阻んだ磐田41歳GK川島永嗣「自分として仕事をしないと勝ち点は拾えない」

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ジュビロ磐田GK川島永嗣

[5.3 J1第11節 横浜FM 1-1 磐田 日産ス]

 ジュビロ磐田は後半39分の同点ゴールで横浜F・マリノスに追いつき、敵地で勝ち点1をもぎ取った。再三の好セーブで数々のピンチを防いだGK川島永嗣は「自分たちにとってかなり大きい勝ち点1だと思うし、こういう厳しい戦いをモノにできるかどうかは今後の自分たちの戦いにも影響してくる」と手応えを口にした。

 後半から横浜FMの攻撃が勢いを増す中、元日本代表の守護神はことごとく立ちはだかった。まずは後半4分、ペナルティエリア内で収めたFWアンデルソン・ロペスの振り向きざまのシュートが脇下に飛んできたが、上手く身体を倒してがっちりとキャッチ。MFナム・テヒが詰めてきており、こぼせば失点という場面だった。

 さらに後半18分、ナム・テヒのCKをパンチングでクリアすると、FWヤン・マテウスのクロスに反応したA・ロペスのヘッドも好セーブ。その後は味方のフォローが間に合わず、跳ね返りのボールを決められたが、これも1本目で入っていてもおかしくないシュートだった。

 そんな川島の安定感は失点後も損なわれず、後半26分にはMF天野純のスルーパスに抜け出したFW宮市亮のタッチが乱れたところにすかさず詰め、ピンチを未然に阻止。また1-1とした同アディショナルタイムにもMF水沼宏太のクロスに飛び込んだ宮市のシュートを絶妙な距離感で阻み、勝ち点1を手繰り寄せた。

 試合後、「自分もそれほど仕事が多いわけではなかったので、ああいうところでしっかり自分として仕事をしないとチームの勝ち点は拾えない」と言い切った川島は「そういう試合をモノにするためにもいいパフォーマンスを出していかないといけない」とも断言。「自分ももっともっと良くできると思うので、そこにこだわって続けてやっていきたい」とさらなるレベルアップにこだわっていた。

 そうしたあくなき向上心は、味方にも求めていく構えだ。この日の前半は横浜FM対策で準備してきた守備組織が機能し、ほとんど決定機を作らせなかったが、後半は相手が自信を持ってボールを動かしてきたことで、劣勢に追い込まれていた。

「自分たちがどう相手にプレッシャーに行くかどうかハッキリできた分、前半は相手に対してプレッシャーをかけられた。ただ、それを続けなければ意味がない。90分間通してそれをできるチームになっていかないといけないし、相手によって戦術や特徴が変わってくるので、みんな献身的にチームのためにやれている部分はあるけど、もっともっとよくできる部分がある」。日本サッカー史に残る41歳の守護神は手応えの大きな勝ち点1にも満足せず、さらに高みを見据えている。

(取材・文 竹内達也)

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Text by 竹内達也

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