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柏の同点弾アシストのMF戸嶋祥郎が今季初のフル出場、前半SH・後半ボランチで奮闘も自省「90分を通して波がある」

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柏の同点弾をアシストしたMF戸嶋祥郎

[5.6 J1第12節 柏 1-2 鹿島 三協F柏]

 開始4分に先制を許し、その後も劣勢を強いられた柏レイソル。起死回生の同点弾を演出したのは、背番号28の左足だった。

 後半20分、FW鈴木優磨がコントロールミスしたボールがタッチラインを割ろうとしたところを、MF土屋巧がギリギリで残す。土屋はDF犬飼智也に下げると、MF戸嶋祥郎に縦パスを入れる。戸嶋がFW島村拓弥に入れようとするもMF知念慶にブロックされてしまったが、再び戸嶋の足元へ。ゴール中央に進入した戸嶋は、鹿島アントラーズのCBと左SBの間にポジションをとっていた島村へのスルーパスを通すと、島村が左足でゴールへ流し入れた。オフサイドラインギリギリで島村へ通したアシストを、戸嶋は回想する。

「相手の足に当たらないようにいいところを通せたと思いますし、ちょっと難しいボールにはなりましたけど島村が丁寧にコントロールをしてくれたので、そこで勝負あったかなと思います」

 後半開始からFW木下康介を投入したことで、前に起点ができて前半のように押し込まれることがなくなった。木下投入と同時に左SHで先発していた戸嶋はボランチへとポジションを下げ、戸嶋と土屋のダブルボランチでセカンドボールの回収で改善が見られた。Jリーグ公式HPのスタッツによると、走行距離は柏対鹿島に出場した全選手の中で、MF土屋巧(11.517km)に次ぐ11.275kmを記録している。

 戸嶋がフル出場したのは、リーグでは鹿島戦が今季初となる。「90分を通して波があるというか、最後までプレーができなかったりもあったので、そこは試合でしか得られない。ペース配分だったり、ゲームマネジメントを意識したいです」と自らの課題を挙げる。

 同点に追いついた後もチャンスを量産したが2点目を奪えず、アディショナルタイムには鹿島に勝ち越し点を許して1-2で敗れた。3日の町田戦に続く敗戦で、5月は今季初の連敗でのスタートとなってしまった。ルヴァン杯も含めると6試合。5月は連戦が待ち受けているが、「やっぱり試合をやりながら成長していくしかない」と戸嶋は強調する。

「『もっと上に行くんだよ』っていうのも、チームとしてこの連戦で示していきたい。このような(試合の)入りじゃなく、前半からやっていけるようにしたいです」

 柏の次戦は11日、敵地でFC東京と対戦する。

(取材・文 奥山典幸)

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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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