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石川3戦連発弾、F東京が清水に競り勝つ

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[6.27 J1第15節 F東京2-1清水 国立]

 J1第15節は27日、5試合を行い、国立競技場ではFC東京清水エスパルスが対戦。F東京は前半7分のMF梶山陽平がPKで先制すると、1-1に追いつかれたあとの後半17分にMF石川直宏が3戦連発となるゴールで勝ち越し、2-1で競り勝った。

 F東京は4-4-2のシステムで、GK権田修一、4バックは右から徳永悠平、ブルーノ・クアドロス、今野泰幸、長友佑都と並んだ。中盤は米本拓司と梶山陽平のダブルボランチ、右に石川直宏、左に羽生直剛が入り、カボレと平山相太が2トップを組んだ。
 清水も4-4-2で、GK山本海人、4バックは右から市川大祐、青山直晃、児玉新、太田宏介。中盤は枝村匠馬と伊東輝悦のダブルボランチ、右に兵働昭弘、左に岡崎慎司。前線は原一樹とヨンセンの2トップだった。

 立ち上がり、リズム良く攻めていたのは清水だった。ヨンセンが空中戦に強さを発揮し、競り合ったこぼれ球は原が拾う。2トップの距離感が良く、何度も相手ゴール前まで攻め込んだ。

 ところが前半6分、清水にとっては不運な判定で、先制点を許してしまう。PA内で兵働がカボレを倒したとして、PKを献上。F東京は梶山がこれを落ち着いて左隅に決め、先制点を奪った。

 先制したことで落ち着きを取り戻したか、F東京は徐々にパスが回り出し、ピッチを広く使った攻撃で清水を押し込んだ。ただ、清水もゴール前で青山が強さを見せ、クロスボールをことごとく跳ね返す。前半28分に石川の左クロスに平山が頭で合わせる場面はあったが、なかなか決定機をつくれなかった。

 清水は前半29分、兵働のFKから決定機をつくり、こぼれ球をヨンセンが押し込もうとしたが、DFがかろうじてCKに逃れた。2トップと岡崎の3人でチャンスを狙う清水だが、中盤からの押し上げが遅く、なかなか攻撃に厚みを加えられない。前半41分には動きの悪かった枝村に代えてMFマルコス・パウロを投入。早めの交代でリズムを変えようとした。

 1-0リードで折り返した後半立ち上がりの5分、F東京は追加点の絶好のチャンスを得た。青山のクリアミスを拾ったカボレが独走。ところが、GKとの1対1でシュートミス。枠を捉えきれず、決定機を生かせなかった。

 相手のミスに救われた清水がここから反撃に出る。左サイドバックの太田が果敢な攻撃参加からチャンスを演出。後半13分には太田のアーリークロスをDFがクリアしようとしたボールが弱くなり、ヨンセンがこぼれ球を豪快にダイレクトで振り切ると、低い弾道のシュートがゴールネットに突き刺さった。

 1-1に追いつかれたF東京も直後の後半14分、石川が強烈なロングシュートでゴールを強襲する。これはGK山本海が鋭い反応で防いだが、同18分、左サイドから長友、平山とつなぎ、こぼれ球が石川の目の前にこぼれて来ると、石川が迷いなく右足を振り抜く。アウトサイドで回転のかかった強烈なミドルシュートはクロスバーを叩いてゴールマウスへ。失点からわずか4分で再び勝ち越しに成功した。

 試合はここから一気にヒートアップ。後半19分、清水は岡崎、F東京もカボレがチャンスを迎えるが、シュートはいずれもGKの好守に阻まれる。同24分には兵働の右CKを岡崎がダイビングヘッドでつなぎ、ゴール前の混戦から原が押し込んだが、F東京のDF陣が体を張ってゴールを死守した。

 清水は後半28分、兵働に代えてMF藤本淳吾を投入。同点ゴールを狙って相手ゴール前まで攻め込み、同43分には岡崎が粘ってつないだボールをマルコス・パウロが藤本にスルーパスを通すが、藤本のシュートはゴール上へ。F東京の固い守りに阻まれて2点目が奪えず、そのまま1-2で敗れた。

(取材・文 西山紘平)

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