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野沢が1得点1アシスト、鹿島がG大阪に競り勝ち公式戦3連勝

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[5.1 J1第9節 鹿島2-1G大阪 カシマ]

 J1第9節は1日、各地で9試合を行い、鹿島アントラーズはホームでガンバ大阪と対戦。鹿島は前半ロスタイム、DF岩政大樹のゴールで先制すると、後半23分にはMF野沢拓也が直接FKを決め、2-0と突き放す。G大阪も後半35分に途中出場のFW星原健太が1点を返したが、鹿島が2-1で逃げ切り、公式戦3連勝を飾った。

 鹿島はDF内田篤人が右ひざ痛で欠場。システムは4-4-2で、GK曽ヶ端準、4バックは右から新井場徹、岩政大樹、イ・ジョンス、ジウトンと並んだ。中盤は中田浩二と小笠原満男のダブルボランチ、右に野沢拓也、左にフェリペ・ガブリエル。2トップは興梠慎三とマルキーニョスだった。
 G大阪はMF遠藤保仁とFWルーカスが先発に復帰。システムは3-5-2で、GK藤ヶ谷陽介、3バックは中澤聡太、山口智、高木和道。中盤は明神智和と遠藤のダブルボランチで、右に加地亮、左に安田理大、トップ下に二川孝広が入り、ルーカスと宇佐美貴史が2トップを組んだ。

 試合は両チームが様子を見るように静かな立ち上がりとなった。早めに前線にボールを入れる鹿島に対し、G大阪は遠藤がゲームを組み立て、サイドからチャンスを伺うが、互いにシュートまで持ち込める回数は少なかった。

 両チーム合わせて最初の決定機は前半18分。ロングフィードを受けた興梠が前線でボールをキープすると、DFを引き付け、横のマルキーニョスにラストパスを送る。マルキーニョスは完全にフリーだったが、右足のシュートはGK藤ヶ谷の好セーブに阻まれた。

 このシュートで流れをつかんだ鹿島が徐々に押し込む。前半33分には興梠が自らドリブルで切れ込み、シュートを狙ったが、中澤が体を張ってブロック。G大阪も同34分、ルーカスのヒールパスから二川がPA内に抜け出したが、飛び出してきたGK曽ヶ端がボールを抑えた。

 G大阪は前半38分、ルーカスのミドルシュートがGK曽ヶ端の手をかすめてCKを獲得すると、そのCKの流れから遠藤の右クロスにフリーの高木が飛び込んだが、ヘディングシュートはゴール左へ。決定的なチャンスを逃してしまった。

 このまま0-0で前半終了かと思われたロスタイム、鹿島がセットプレーのチャンスを生かした。野沢の右CKから岩政が相手選手に競り勝ち、ヘディングでゴールネットを揺らす先制点。岩政の今季初ゴールで鹿島が均衡を破り、前半を折り返した。

 後半立ち上がりは鹿島が優勢に運んだ。開始1分、興梠の右クロスからフェリペ・ガブリエルが右足ボレー。4分にもマルキーニョスが際どいミドルシュートを放った。

 G大阪は後半14分、遠藤が左に展開し、安田理のクロスに宇佐美が頭で合わせたが、GKが好セーブ。なかなかリズムに乗れず、同23分には安田理に代えてFW星原健太を投入した。

 ところが、この直後の鹿島のFK。ゴール正面やや右の位置から野沢が右足で直接狙うと、ボールは壁の上を巻いてゴールへ。鹿島が2-0と突き放した。

 ルーカスの1トップ、2列目に右から星原、二川、宇佐美と並ぶ4-2-3-1にシステムを変更したG大阪は後半30分、二川のスルーパスに星原が抜け出してシュート。前に出てきたGK曽ヶ端の弾いたボールを宇佐美が拾って無人のゴールへ流し込んだが、ゴール寸前で新井場がクリアした。

 攻勢を強めるG大阪は後半35分、二川のラストパスを受けた星原が左足でゴールに叩き込み、1点を返す。前節のF東京戦でプロデビューを果たしたばかりのプロ4年目のFWがデビュー2戦目でプロ初ゴール。1-2と1点差に迫った。

 後半42分には宇佐美に代えてMF佐々木勇人を投入し、同点ゴールを目指したが、ロスタイムに連続で獲得したCKのチャンスも生かせず、そのまま試合終了。1-2で敗れたG大阪は公式戦6試合ぶりの敗戦となった。

(取材・文 西山紘平)

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