beacon

田中の初ゴールで3連勝、柏が無敗&首位を守る

このエントリーをはてなブックマークに追加

[5.2 J2第10節 柏1-0愛媛 柏]

 J2第10節は2日、各地で9試合を行い、日立柏サッカー場では首位柏レイソル愛媛FCと対戦。柏は前半30分、FW田中順也のプロ初ゴールで先制すると、そのまま1-0で逃げ切った。これで3連勝となり、開幕からの無敗記録を9試合(7勝2分)に伸ばし、首位も堅持した。

 柏は4-4-2のシステムで、GK菅野孝憲、4バックは右から小林祐三、パク・ドンヒョク、近藤直也、橋本和。中盤は栗澤僚一と大谷秀和のダブルボランチで、右に澤昌克、左にレアンドロ・ドミンゲスが入り、田中順也と工藤壮人が2トップを組んだ。前節の熊本線で負傷交代したMF大津祐樹が欠場し、田中が開幕戦以来の先発となった。
 前節の福岡戦で退場処分を受けたDF金守智哉が出場停止の愛媛は4-3-3のシステム。GK山本浩正、4バックは右から関根永悟、高杉亮太、小原章吾、渡邊一仁と並んだ。中盤は越智亮介がアンカーに入り、前めに杉浦恭平と赤井秀一。前線は右から石井謙伍、福田健二、内田健太の3トップだった。

 立ち上がりは愛媛がサイド攻撃からチャンスを伺う。積極的に柏ゴールに迫り、前半10分には福田が右サイドをフリーでオーバーラップした関根にパスを送るも、関根のクロスはDFにクリアされた。

 柏も徐々に攻勢を強め、直後の前半11分には決定機。右サイドを駆け上がった小林が田中とワンツーする形でゴール前にクロスを送ると、工藤がフリーでヘディングシュートを放ったが、枠を捉えられなかった。

 前半15分にも小林の右クロスに澤が飛び込んだが、ここは高杉が体を張ってブロック。立て続けにチャンスをつくる柏は勢いに乗り、前半30分、先制点を奪った。

 スルーパスに反応した澤が左サイドをえぐり、深い位置からマイナスの折り返し。ニアでおとりになった工藤の背後から田中が走り込むと、左足の弾丸シュートをゴールネットに突き刺した。

 柏が完全に主導権を握り、なんとか反撃したい愛媛は柏の守備組織を崩せず、なかなかシュートまで持ち込むこともできないまま、前半を終えた。

 後半最初の決定機も柏。後半5分、左サイドを橋本がえぐってマイナスに折り返し、フリーの田中が右足で狙ったが、シュートは大きく上に外してしまう。愛媛は直後の6分、内田が左足で強烈なシュートを放つも、GK菅野が鋭い反応で防いだ。

 愛媛は後半11分、越智と内田に代えてDF松下幸平、MF江後賢一を投入し、システムを4-4-2に変更した。松下が左サイドバックに入って渡邊がボランチにポジションを上げ、右サイドに杉浦、左サイドに江後。前線は福田と石井の2トップとなった。

 この交代で愛媛がリズムをつかんだ。相手ゴールに迫る回数も増え、石井が強引にシュートに持ち込むなど何とかゴールをこじ開けようとするが、柏の守備陣も粘り強く対応する。愛媛は後半22分、福田に代わってMF持留新作がピッチに入り、持留が右MF、杉浦がFWに上がった。

 試合を決めにかかりたい柏も後半24分に田中に代えてMF菅沼実、同36分には工藤に代えてFWフランサを投入。両サイドがレアンドロと菅沼、2トップは澤とフランサに替わった。

 後半ロスタイムには柏の澤が相手GKと1対1となる決定機を迎えたが、GKが好セーブ。お互いに最後まで攻め合ったが、ゴールは生まれず、そのまま1-0で終了。惜敗の愛媛は連勝が2で止まり、5試合ぶりの黒星を喫した。

(取材・文 西山紘平)

TOP