beacon

佐藤、東城両主審がイングランドへ"武者修行"、エミレーツ杯など担当

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本サッカー協会は16日、イングランドサッカー協会との間で実施している審判交流プログラムの一環として佐藤隆治主審(33)、東城穣主審(33)を今月下旬から3週間、イングランドへ派遣することを発表した。イングランドからは15日から8月4日までの日程でプレミアリーグ担当のスチュアート・アトウェル主審(27)、アントニー・テイラー主審(31)を招聘した。

 過去2年はポーランドと審判交流プログラムを提携し、同国から審判を受け入れる一方、08年は西村雄一主審、相樂亨副審、岡野宇広副審、09年は扇谷健司主審、相樂副審、山崎裕彦主審を派遣してきた。今回はイングランドとの提携となり、佐藤主審、東城主審の派遣が決定。松崎康弘審判委員長は「スチュアート主審ほどではないが、2人とも若い。現代サッカーでは審判にもスピードへの対応が求められ、若い審判が登用されている傾向がある。若さと将来性を考えて決めた」と説明した。

 記者会見に出席した東城主審は「たくさんいるレフェリーの中で貴重な経験をさせていただけることに感謝しています。3週間という期間ですが、向こうでの経験、体験を生かして、少しでもレベルアップして、帰って来てからのJリーグで発揮したい」とコメント。佐藤主審は「次のブラジルW杯は僕が行きますとはまだ胸を張って言えませんが、今回西村さんが決勝に行ったことが刺激になったのは事実です。自分の力は自分で分かっているので、(W杯が)身近になったわけではありませんが、ひとまわりもふたまわりも大きくなって帰ってきたい」と決意を語っていた。

 2人は7月27日から渡欧予定で、同31日、8月1日にロンドンで開催される「エミレーズカップ2010」(アーセナル、ミラン、リヨン、セルティックが出場)で実際に笛を吹くほか、イングランドのプロフェッショナルレフェリーのセミナーへの参加やプレミアリーグ観戦などがプログラムに含まれているという。

 イングランドから招聘したアトウェル主審、テイラー主審も会見に出席。5月24日の日本対韓国戦でも主審を務めたアトウェル主審は「互いのチーム、サポーターに対してリスペクトを持って応援しているのが印象的だった。またこうした機会を与えてもらって光栄」と話し、テイラー主審も「イングランドでもJリーグを見ているが、ここに入ってレフェリーを務められることを楽しみにしている」と目を輝かせた。両主審はJ2から担当し、その後J1でも笛を吹く予定。テイラー主審は25日の柏対千葉を相樂副審とともに担当することも決まっている。

<写真>審判交流プログラムでイングランドへ派遣される佐藤隆治主審(左端)と東城穣主審(左から3人目)。イングランドから招聘するスチュアート・アトウェル主審(左から2人目)とアントニー・テイラー主審(右端)

(取材・文 西山紘平)

TOP