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横浜FM、17歳FW小野のクラブ最年少弾で神戸を下す! 復帰の大久保は退場……

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[10.17 J1第26節 横浜FM1-0神戸 日産ス]
 J1第26節は17日に2日目が各地で行われ、横浜・日産スタジアムでは8位横浜F・マリノスと16位ヴィッセル神戸が対戦した。神戸FW大久保嘉人の先発復帰で注目されたが、横浜FMのFW小野裕二が17歳299日のクラブ最年少ゴールを決め、横浜FMが1-0勝利。4試合ぶりの勝ち点3をつみ6位に浮上した。神戸は9試合連続で白星を逃した。
 横浜FMは中村俊輔が体調不良のために欠場した。メンバーも最近数試合とは大きく入れ替わった替わった(コチラ試合記録を参照)。システムは4-4-2でGKは飯倉大樹、DFラインは右から波戸康広、栗原勇蔵、松田直樹、田中裕介。ダブルボランチは河合竜二と小椋祥平、2列目は右に兵藤慎剛、左に山瀬功治が入った。2トップは小野裕二とプロ初先発となる端戸仁が組んだ。
 対する神戸は左膝手術で離脱していた大久保嘉人が先発復帰を果たした。システムは4-4-2でGKは徳重健太、DFラインは右から石櫃洋祐、北本久仁衛、河本裕之、茂木弘人。ダブルボランチはエジミウソンとボッティ、2列目は右に朴康造、左にポポが入った。2トップは大久保嘉人と都倉賢が組んだ。
 序盤、ともに激しい守備を披露したが、大久保の積極的なシュートで神戸がややリズムをつかんだ。前半14分、ゴール中央でパスを受けた大久保は反転してDFを交わし右足シュート。その1分後には松田のパスミスをポポが拾って最後は大久保が右足シュート。いずれもGK飯倉の正面を突いたが、立ち上がりから“らしさ”を見せた。
 横浜FMは俊輔不在の影響か中盤でタメができず、また裏への効果的なパスが出されず、スピードが売りの小野、端戸を活かしきれない時間が続いた。それでも前半28分、左からのクロスを山瀬が落とし、端戸が右足でシュート。しかしこれはわずかに上に外れた。同36分には左CKのこぼれ球を小野がミドルシュート。これも上に外れた。
 前半44分にはゴール前で端戸が縦パスを受け、DF一人を交わしてPA手前で左足シュート。うまく左上を狙って蹴ったが、わずかに上に外してしまった。前半はともに決め手がなく0-0で折り返した。
 後半、ともにメンバー交代はなくスタート。立ち上がり、横浜FMがチャンスを作った。後半7分、兵藤がミドルシュート。これはDFに当たってCKに逃げられた。同9分にはゴール前の混戦から山瀬が左足シュート。これはGKにセーブされた。同11分にはゴール正面やや左で得たFKを兵藤が直接狙うが、わずかに右に外れた。
 苦しい時間が続く神戸だが、最悪な事態が起きた。後半14分、DF河本裕之が中央をドリブルで仕掛けてきた田中を倒しイエローカード。前半41分の警告に続きこの日2枚目で退場処分となってしまった。神戸は同16分、朴に代えてDF宮本恒靖を投入した。
 数的優位になった横浜FMだが、すぐに先制点を奪った。ゴール前で縦パスを受けた小野裕二が兵藤とのワンツーで抜け出し右足一閃。持ち味のスピードを生かしてリーグ戦初ゴールを決めた。17歳299日でのゴールで、松田直樹の18歳200日を抜いてクラブの最年少得点記録を樹立した。
 神戸は後半24分、ポポに代えてMF田中英雄を投入した。横浜FMは同33分、端戸に代えてMF狩野健太を送り出した。後半36分、横浜FMが再び好機を迎えた。小野が縦パスに抜け出してフリーに。最後はPA右から、走り込んできた河合に横パス。ベテランMFは右足でシュートしたが、右に外してしまった。後半35分、神戸は都倉に代えてMF三原雅俊を投入した。
 後半39分、神戸に再び悪夢が訪れた。中央付近で大久保嘉人がボールを競りに行ったが、この際、小野を倒してしまい1発レッドカードで退場。リーグ戦復帰の試合で悔やまれる結果となった。
 横浜FMは数的優位を活かして攻め立てる。後半43分、山瀬が縦パスに抜け出して、あまり角度のないところからシュート。GK徳重は触れずにゴールかと思ったが、北本にスライディングでかき出され追加点は奪えなかった。
 横浜FMは後半ロスタイム、小野に代えてMF松本怜を投入。早大出身のルーキーで、これがリーグ戦初出場となった。ロスタイムは5分あったが、横浜FMが逃げ切りに成功。俊輔が不在の中でリーグ戦4試合ぶりの白星をつかみ、6位に浮上した。神戸は勝てば降格圏脱出の15位に浮上できたが、失敗した。
<写真>横浜FM・FW小野
(取材・文 近藤安弘)

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