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東京V入りのGK新井「元気があればJ1にも上がれる!!」

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 「元気があればJ1にも上がれる!」。国士舘大から東京ヴェルディへ新加入したGK新井章太が早くも抜群の存在感を示してみせた。

 新体制発表記者会見の後に行われた、ファンの集い。新加入選手のトークショーで“外野”のDF土屋征夫から「顔だけでもインパクトがあるんだから、何か自己紹介でも」と振られると、アントニオ猪木氏のモノマネをしながら「元気があればJ1にも上がれる!!1・2・3ダーッ!」と会場を大いに盛り上げた。自己紹介と言われたはずが、名前すら言わなかったため、直後に土屋から「名前くらい言えよ!」と突っ込まれ苦笑い。それでも、集まった多くのサポーターに“新井章太”を覚えてもらうことには成功したようだ。

 そんな新井だが、急遽決まったプロ入りだった。すでにJFLチームへの入団が決まっていたが、年明けに東京Vの練習に参加するよう言われた。そして、そこでのプレーが高く評価されて状況は一変、Jチームへ加入することになったのだ。実は大学1年生時に「GKが足りない」という理由で東京Vの練習に参加した過去があるだけに、3年ぶりの“ヴェルディ”には「本当に本当にうれしくて、ずっと憧れていたチームだったんで。そこでプロになれるなんて本当にうれしい」と話した。

 J入りを喜んでいるのは本人だけではない。「家族が喜んでくれて、うれしかった」と話すのに加え、国士舘大の仲間たちも自分のことのように、新井のプロ入りを喜んだ。なかでもFW松本祐樹は涙を流して、「本当に良かった」と言葉をかけていたという。国士舘大の4年生でJの舞台へ行けるのは、水戸入団のDF塩谷司と新井の2人だけ。残るメンバーはJFLでサッカーを続けていく。だからこそ「GKっていうのはプロとアマで一番差がつくポジションだと思うので、しっかりやっていきたい」と表情を引き締めた。

 今季は東京VユースからGKキローラン菜入が昇格し、GK土肥洋一やGK柴崎貴広ら実力者が多く顔を揃えており、ベンチ入りすら厳しい状況でのスタートとなる。それでも、応援してくれる人の想いに応えるためにも「元気だけが武器です(笑)」という持ち前の明るさで、東京VのGK陣に新たな風を吹かせていく。

(取材・文 片岡涼)

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