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小林が思い出の地で決勝弾、川崎Fが勝ち点3奪取

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[10・1 J1第28節 甲府0-1川崎F 中銀スタ]

 累積警告のためにDF田中裕介とDF菊地光将が出場停止だった川崎フロンターレだが、1-0で勝利。過去10戦1勝という悪い状態から確実に脱却してきている。

 決勝ゴールは鮮やかなショートカウンターから生まれた。前半25分、川崎Fは敵陣でボールを奪うと、MF田坂祐介からパスを受けたMF山瀬功治が縦にボールを運んでから右サイドを駆け上がった田坂へ絶妙なスルーパス。田坂が中央へ折り返すと、ファーサイドから走りこんだFW小林悠がワンタッチでゴールへと流し込んだ。

 小林にとってこの日の試合会場は、拓殖大在学中の08年7月20日に特別指定されていた水戸ホーリーホックからJリーグデビューを果たした思い出の地。それから3年経ち、成長した姿を披露した小林は試合後のインタビューで「大学のときにここで試合をさせてもらって。3年かかったけれど決められてよかった」と微笑んだ。これで小林は今季11ゴール目。9戦ぶりの勝利を果たした9月17日の山形戦で決勝ゴールを決めるなど、チームを救ってきている24歳のストライカーは「勝ち続けなければいけない。サポーターのためにもどんどん勝っていかなければならない」とさらなるゴールと勝利を誓っていた。

 リードを奪いながら逆転負けしてしまう試合が続いていた川崎F。だが状況は好転してきている。3-2で激闘を制した9月28日のナビスコ杯2回戦の横浜FM戦第2戦から中2日とコンディション的にとても厳しい状況だったが、相馬直樹監督が「どうしても勝ち点3を持って帰ると言うことを話していた」と振り返った通り、勝ち点3奪取。敗れれば、降格圏16位と暫定で勝ち点差5となるところだったが、CB井川祐輔とCB伊藤宏樹の両DFを中心に粘り強く守ってゴールを許さなかった。

 そして前半37分に左FKから甲府SB内山俊彦がゴール至近距離から放った決定的なシュートや、後半42分のMFパウリーニョの左足シュートをGK杉山力裕がビッグセーブ。守護神の活躍もあり1-0で逃げ切った。後半開始からDF小宮山尊信が9戦ぶりに出場するなどけが人も戻ってきている。連戦の影響によって運動量で下回り、相手にシュート16本を放たれる苦しい試合展開ではあったが、横浜FM戦に続いて苦戦を全員でものにする、今後へつながる勝利だった。

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