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完全復活を目指す平山、目標に10G&10Aを宣言!「怪我の影響は微塵もない」

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 右脛骨および腓骨骨折で2011年シーズンはリーグ戦1試合のみの出場に終わったFC東京のFW平山相太。チームがJ2優勝、天皇杯制覇を成し遂げる中、怪物FWは悔しい想いをしていたが、復活を世間に知らしめる知らしめる舞台は、平山にとって最高といえる国立競技場に決まった。

「国立という舞台は、自分としてもチームとしても良いイメージがある。いい結果が待っているような予感がします。またいい思い出ができればと思いますね。柏さんとは、真剣勝負になると思うので、その中で勝てたら嬉しいですね」

 2012年シーズンの幕開けを告げる富士ゼロックススーパー杯(3月3日・国立、13時35分キックオフ)の開催発表記者会見。天皇杯覇者としてJリーグ王者の柏と対戦するF東京を代表し、平山が会見に臨んだ。トレードマークの丸刈りではなく、やや長髪とイメチェンしたFWは、公式戦の復帰舞台となるこの大会への想いを吐露した。まさに今年は再起をかけるシーズンとなるが、国見高時代から“国立男”として君臨したストライカーは、スタートの地となる国立での“良縁”に期待した。

 もちろん、メンバー入りを果たさなければ、ピッチには立てない。ほぼ1シーズン、実戦ができなかった平山には大変なポジション争いが待つ。気になる怪我の回復具合だが、「もう、練習とかは全部できます。自主トレもやっています。怪我に関しては、影響は微塵も無いですね。あとはコンディションだけです」と問題無しを強調した。

 順調な回復具合を伺わせる、高い目標も飛び出した。今年の目標について「ゴールに直結するプレーが目標です。ゴールとアシスト、そういう決定的な仕事をたくさん出来ればと思う。両方とも二桁いったら最高ですね」と宣言した。これまで平山のJ1リーグ戦の最高得点は2010年に残した7得点。オランダ1部ヘラクレス時代を入れても、05-06年シーズンにの8得点が最高だ。つまり二桁ゴールはない。そんな中、10ゴール&10アシストを目標に掲げたのは、負傷中に行った上半身の筋力トレーニングなどの成果がすでに実感できている証拠だろう。

 チームは前FC町田ゼルビア監督のランコ・ポポヴィッチ新監督を迎える。平山は印象について「どのポジションもハードワークが必要というイメージです。望むところ? ぜんぜん、望むところではないです」と苦笑いを浮かべつつも、「でもやっぱり、監督の目指すサッカーを体現するのが選手の仕事。それに加えて、自分たちの良さを出すことが大事。両方を求めたい」と意気込んだ。

 昨年は194cmのFWハーフナー・マイクが甲府でブレークし、日本代表で活躍。オランダ移籍も実現させた。同じ長身の平山も再び日本代表として再飛躍することが期待される。「それはまだ先のこと。自分としては、まだ考えられないですね」と控えめだったが、国内組のみで戦う可能性が高い日本国内での親善試合では“長身枠”で、平山の名前が挙がってくる可能性はある。

「柏さんがJ1昇格の年に優勝という素晴らしい結果を出し、可能性を残してくれた。自分たちにも可能性があると思ってやりたい。それに向かってチーム一丸となり、まずはこの試合(スーパー杯で)でタイトルを取って、リーグ戦でも優勝を目指したい」と平山は、昨年の柏のようにJ1昇格即リーグ優勝の目標を掲げた。その実現には当然、“元祖・怪物ストライカー”の完全復活が必要となる。

(取材・文 近藤安弘)

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