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東京V・羽生社長「柏にできたのだから、ヴェルディにできない訳ではない」、J2優勝&来季のJ1制覇へ意欲

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 東京ヴェルディは22日、2012シーズン新体制発表会見を駒沢女子大学記念講堂で行った。午前の部では新加入15選手や川勝良一監督が出席しての新加入選手発表会見を行い、午後の部では東京Vおよび日テレ・ベレーザ所属の選手が参加して、ファンの集いを開催した。

 2012シーズンのスローガンは「One.」に決定。チームがひとつになる、J2優勝・J1昇格、1日1日を全力で、東京V唯一無二のサッカーという意味が込められているという。J1復帰をめざしながらも、2年連続J2で5位という成績に甘んじ、今季もJ2での戦いとなる。改めてチームがひとつになることで、J1をめざす。また、戦力面ではチームの精神的支柱であったDF富澤清太郎が横浜FMへ、FW河野広貴がF東京へ移籍。そのほかにもFW平本一樹や背番号10のMF菊岡拓朗らチームを支えてきた選手の多くが、クラブを去った。一方でユースから4選手が昇格し、他チームからも若手や中堅を中心に選手が加入。フレッシュな選手が多いからこそ、チームワークが問われることになりそうだ。

 これについて川勝監督は「今季は新しい選手が半分くらい、加えてスタッフも入れ替わった。チームワークの部分が一番大きく心配される部分だと思う」とコメント。それでも「始動から1週間やってみて、大丈夫だと思う」と現時点での手ごたえについて話した。また、羽生社長は「今年のチームに自信を持っている。みんなの力でJ1に上がり、すぐにJ1で頂点に立つように。柏にできたのだから、ヴェルディにできないわけではない」とキッパリ。昨季、昇格初年度ながらJ1制覇を成し遂げた"J1王者・柏"を引き合いに出し、力強く言い切った。2012シーズンのJ2を制覇し、2013シーズンにはJ1を制覇するつもりでいる。

 一気にチームが若返り、迎えたシーズンは、ユースからの昇格2年目、19歳MF小林祐希が主将に就任。さらに背番号10を任されるなど、若手MFに大きな期待がかかる。小林は「(昨年よりも)全ての面で上を目指さないといけない。点もパスも守備も声も態度も。ワンランク上、ツーランク上を」と力を込めた。新人という位置づけだった昨季から、主将へ大きく立場が変わる。「プレイヤーとして、人として、大人になることができる。こんなに早くそういうのが経験できるのはいいこと」と前向きにコメント。「1年間を終えたときに『祐希をキャプテンにして良かった』と言ってもらえるように」と誓った。

 もちろん大幅にメンバーは変わっても、目指すサッカーにブレはない。指揮官は「J1に上がるためにヴェルディのスタイルは崩さずに駆け上がっていきたい。内容よりも結果にこだわって、体を張って戦っていきたい」と話した。東京Vらしい技術をベースにしたパスサッカーで2012シーズンのJ2を盛り上げる。そして今季こそ「J1帰還」を果たすつもりだ。

(取材・文 片岡涼)
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