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前回優勝当時は2歳、16年ぶりVへ石毛「圧倒できる試合展開に」

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 ナビスコ杯決勝を翌日に控えた2日、都内で前夜祭が開催され、清水エスパルスのMF石毛秀樹がニューヒーロー賞に選出された。史上最年少となる18歳1か月での受賞に「監督が使い続けてくれて、チームメイトがサポートしてくれて、チームが決勝まで来れたからこの賞をもらえたと思う。僕だけの力じゃない。みんなに感謝したい」と語った。

 現在、清水西高に通う高校3年生の石毛は清水ユース在籍中の今年3月にプロC契約を締結。4月4日のナビスコ杯・新潟戦で公式戦デビューを果たし、市川大祐(現・水戸)が持つクラブ最年少公式戦出場記録を更新した。6月6日のナビスコ杯・札幌戦ではクラブ史上最年少となるプロ初ゴール。7月28のJ1横浜FM戦ではリーグ戦初先発も果たし、8月にはプロA契約も締結している。

「この1年、環境が変わった中で、うまく慣れることができたのかなと思う。デビューしたころに比べれば、余裕も持ってやれるようになってきた。ここまでの期間で成長できているのかなと思う」。目まぐるしく環境が変化した今シーズンを振り返り、翌日に迫ったファイナルの舞台に思いを馳せた。

「長い大会で決勝まで来れてうれしい。でも、ここで終わることなく、チームのみんなと優勝という結果を勝ち取れるように、自分の力を全部出して優勝したい」。立ちはだかる鹿島に対しては「経験のある選手が多いし、簡単にはいかないと思う」と警戒しながらも、「でも、僕たちは若いですし、チームに勢いもある。相手にペースを握らせず、圧倒できる試合展開に持っていければ勝てると思う」と力を込めた。

 11年にメキシコで開催されたU-17W杯では18年ぶりとなる8強入りに貢献し、同年のAFC年間アウォードで年間最優秀ユースプレイヤー賞を受賞した。清水が前回、ナビスコ杯を制した96年当時はまだ2歳だった石毛。プレミアリーグの強豪、マンチェスター・シティが練習参加を熱望しているとの報道も出るなど世界が注目する18歳の新星が、若きチームの象徴として16年ぶりの頂点に導く。

(取材・文 西山紘平)

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