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公式戦初戦で“初体験”の浦和FW杉本健勇「まったく違うシーズンにしたい」

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浦和レッズFW杉本健勇

[2.16 ルヴァン杯GL第1節 浦和5-2仙台 埼玉]

 昨季は悔しい思いをした。だからこそ、新シーズンに賭ける思いは強い。浦和レッズFW杉本健勇は公式戦初戦で2ゴールを奪い、自身の存在を猛烈にアピールした。

 まずは、1-0として迎えた前半18分だった。中央をドリブルで持ち上がったMF柴戸海がPA外で倒されて、両チームの集中力が一瞬途切れる。しかし、杉本の集中力は途切れていなかった。山中からボールを呼び込むと、「一つ外して打つというのはイメージにあった」と中央に持ち出して右足を一閃。美しい軌道を描いたボールは鮮やかにネットを揺らし、チーム2点目を奪取した。

「自分自身もあんなにきれいな形で決めたことは覚えていないくらい。良いコースに行ってくれた」。自画自賛の一発。そして、後半6分にはMF関根貴大がPA内で倒されてPKを得ると、「キッカーが決まっていなくてレオ(レオナルド)とも話したけど、最終的には(大槻毅)監督が『蹴れ』と言ってくれた」とペナルティスポットへと向かう。

 昨季、埼玉スタジアムで開催された天皇杯ラウンド16・Honda FC戦ではPKを外していたこともあり、「嫌なシーンもよぎった」が、右足のシュートできっちりゴールを陥れる。「PKだったけど、ホーム側のゴールに決めたことがなかったので嬉しかった」と“初体験”に素直に喜びを表した。

 C大阪から加入した昨季はリーグ戦21試合2得点の数字しか残せず、期待に応えられなかった。「チームとしても個人としても厳しいシーズンだったし、あまり振り返りたくはない」と、昨シーズンを思い出して厳しい表情を見せる。その悔しさを晴らすのはピッチ上しかない。「今年はまったく違うシーズンにしたい。シーズンが終わったときにサポーターを含めて皆で喜べるように、やり切りたい」と決意を表した。

(取材・文 折戸岳彦)
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