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浦和FWホセ・カンテが退場後に主審に握手を求めた理由を明かす

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札幌戦で退場処分を受けた浦和FWホセ・カンテ

[4.19 ルヴァン杯B組第4節 浦和 1-1 湘南 埼玉]

 3月に中国リーグから浦和レッズに加入したギニア代表FWホセ・カンテが公式戦初先発を飾った。フィジカルコンディションはまだ「75%から80%くらい」と言いながらも後半28分までプレーし、徐々に上向いている様子を見せた。

 1点を追う前半43分には、GK鈴木彩艶のロングキックに対してカンテが最前線で相手と競ったことでボールが裏へ抜けてPA内へ。MFダヴィド・モーベルグのシュートは相手GKに阻まれたが、こぼれ球にMF早川隼平が詰めて1-1の同点に追いついた。

 その後は両チームとも追加点が決まらず、引き分け。カンテは「勝ち点3を取るためにこのスタジアムに来ていたので、勝ち点1のみという結果は残念」と力なく言ったが、「前線でターゲットになるようなプレースタイルも自分はできる。自分の周りに裏を狙ってくれる選手がいて、非常に効果的だったと思う」と、手応えを感じている様子もうかがわせた。

 取材エリアでは、15日のJ1札幌戦で相手GKに向かって猛烈なチャージを掛けた際に、退場処分を受けた件についても言及した。カンテに出されたカードは最初はイエローだったが、VARの介入を経てレッドカードに変更。カンテは自ら御厨貴文主審に握手を求めてピッチを去ったが、それはなぜだったのか。

「直後は正直、自分もレッドカードではないと思っていたんですが、(スタジアムの大型ビジョンの)VTRを見て確認したところ、やはり危険なプレーだということに自分も気づき、審判に『間違いないジャッジだった』と伝えました」

 審判へのリスペクトをハッキリと行動で示す握手だった。そして、こう続けた。

「審判とコミュニケーションを取ることは大事です。テンポの速いスポーツの中で審判がしっかり判断することには難しい部分もあると思います。自分もときおり、理想的な態度を取れなかったりすることもありますが、札幌戦のときは時間もあり、冷静に対処できたと思います」

 次戦のJ1川崎F戦は出場停止だが、29日にはアウェーのサウジアラビアでACL決勝のアルヒラル戦が控える。

「リーグ戦に出られないことは残念ですが、ACLという重要な試合が待っているので、そこに向けてしっかりと準備していきたい。全力で勝利をつかみたいと思います」と気合を入れていた。

(取材・文 矢内由美子)

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