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[国体少年男子]1年前は日本一経験もサブ組、連覇王手の神奈川SB石原「今年にぶつけてやろう、と」

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[9.30 国体少年男子準決勝 神奈川県 2-0 兵庫県 上富田スポーツセンター球技場]

 唯一、昨年の優勝を知る右SBが存在感を示した。神奈川県のU-16日本代表DF石原広教(湘南ユース、2年)は昨年の国体全5試合で交代出場。準決勝の新潟戦ではゴールも決めたが、先発を勝ち取ることはできなかった。それだけに、「出たかったですけど、その分今年にぶつけてやろう、と。去年終わった時点で(今年のメンバーに)入ってやろうと思っていた」。その宣言通りに再び国体のステージに戻ってきたDFは初戦からその豊富な運動量、ハードワークでチームに貢献。2年連続で日本一を懸けたピッチに立つ権利を獲得した。

 右サイドでアップダウンの連続。左SB澤田章吾(横浜FMユース、1年)とともに両SBの走力は神奈川の大きな武器となっている。「自分はベルマーレでそういうサッカーやっていて、自分は上手い選手とかそういう選手じゃなくてチームに尽くす選手。会場を沸かせるよりはチームのために走って戦う」。その献身的な姿勢でチームの攻守のレベルを引き上げている。
 
 国体優勝経験者としてチームメートに伝えたのは国体が持つ独特の雰囲気。「去年、自分は初戦とかで国体独特の雰囲気を感じられたので、初戦は雰囲気結構あって硬くなるかもしれないけれどリラックスしていこうということを伝えていましたし、自分も意識していた」。上手く初戦を乗り越えたチームは大阪府、兵庫県という関西の強敵を撃破して決勝進出。昨年のチーム同様に雰囲気の良さを感じている。「去年は有名な選手タレントがいて、今年もそういう選手がいて一体感は強い。今年は(昨年以上に)楽しさもあって、雰囲気がすごくいい。(学年が下の1年生たちも)みんな、オレにタメ口だし(微笑)、自分からも入りやすかった。今年のチームで優勝したいという気持ちが強いです」

 湘南のトップチームに昇格することを目指している。小学生時代から同じチームでプレーしてきた同学年のU-17日本代表MF齊藤未月はすでにトップチームに2種登録され、天皇杯で先発出場も果たしている。それだけに「悔しい思いがある。プロになるために、一歩でも近づけるように、(国体で優勝して)また一歩進められればいい」。将来の道を切り開くためにも、国体連覇を果たす。

(取材・文 吉田太郎)
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