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[JFA プレミアカップ2013]京都U-15は残り1分の失点で涙、3度目V届かず

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[5.5 JFAプレミアカップ決勝 大宮ジュニアユース2-1京都U-15 J-GREEN堺S1]

 2年ぶりの優勝を懸けた京都サンガF.C.U-15はタイトル獲得目前での失点で同点に追いつかれ、延長戦の末に力尽きた。京都は0-0の後半15分に左サイドのMF橋本尽がインターセプトから中央へ切れ込みラストパス。相手のミスによって自身の前にこぼれたボールを拾ったFW中田諒が右足でゴール左隅へ流し込んでリードを奪った。

 交代出場のFWがスコアを動かして2年ぶり3回目となる優勝へ前進した。この後は司令塔のMF田中康介が、ボールを奪ってすぐに攻撃へ移りたい大宮の逸る気持ちを読み取ったかのようなボールコントロール。次々と相手の逆を取ってボールを敵陣へ運べば、MF日根野達海主将がインターセプトから前方のスペースを駆け上がり、最終ラインの選手たちも集中した守りで大宮の攻撃を確実に跳ね返していた。ただ、終盤に迎えた決定機を逃すと、3分が提示された後半アディショナルタイムの32分に痛恨の失点。延長戦では足が止まりそうになりながらも、必死に相手の攻勢に食らいついていたが、再び後半終了間際にゴールを破られて2位で大会を終えることになった。

 それでも準決勝で福岡U-15に3-0で快勝するなど決勝まで勝ち進んだ京都は、大会を通して個々、そしてチームとしても成長した。就任1年目の荒川友康監督も「シーズンまだ間もないこの時期に、現在地を知ることができました。(選手・チームが)こんなことができるんだ、という発見もありました」。予想していた以上のプレーもあった。日根野、田中、GK若原智哉、FW吉岡翼と4人がベストイレブンに選出されたが、ほかにも自信をつけた選手がいる。また、逆転負けしてピッチに仰向けに倒れ込んだ悔しさは今後の糧になるはず。この敗戦、大会の経験を必ず力に変える。

(取材・文 吉田太郎)

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