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オランダ人GKの加入でいわきFC守護神争い激化…大野将弥「2人で切磋琢磨」

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[8.14 夢に向かってともに歩もうチャリティーマッチ いわきFC0-2FC東京 いわきグリーンフィールド]

 出場を命じられたのは後半開始からだった。いわきFCはこの日、GKアンドレ・クルルを先発で起用した。今季、守護神として出場を続けていたGK大野将弥はベンチスタートだった。

「なかなかGKが後半から出るというのはないので、難しかったですけど、それでもアピールして、結果を出さないといけない。試合にしっかり入らないといけないと思いました」

 後半はFC東京に押し込まれたいわきFCだが、後半29分のMF鈴木喜丈に許した決定的なヘディングシュートを大野がビッグセーブで弾ききるなど粘りを見せる。「ずっと集中できていた」と充実の表情で振り返った背番号1。ただ、後半アディショナルタイムに追加点を許してしまったことについては、「リスク管理はしていたつもりだったんですけど、やられてしまいました」と反省した。

 いわきFCは6月28日に元U-21オランダ代表GKアンドレ・クルルの加入を発表した。フローニンゲンやユトレヒトなど名門クラブに在籍した経歴を持つ29歳で、クラブにとっては初の外国人選手の加入となった。

 大野も大いに刺激を受けている。手足の長い外国人特有の間合いを持つアンドレの技術を間近で見ることで、自身のレベルアップに繋げている。「相手がシュートを打った時に前に出て、止めることが出来る。そこは僕も意識してやっている」。技術を盗んでほしいという希望を持つピーター・ハウストラ監督の狙い通りだ。

「今は2人で切磋琢磨してやっている状況。でも自分も負けていないところはあると思うので、そこをもっと伸ばしつつ、自分が足りないところを盗んでいきたいです」。高いレベルの試合でこそ必要とされるGKの存在価値。守護神争いの激化が、チームを更なる高みへと引き上げる。

(取材・文 児玉幸洋)

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