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[高校総体]佐賀東、因縁の相手にリベンジし準決勝進出!(佐賀東vs鹿児島城西)

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[8.2 平成20年度全国高校総体サッカー競技準々決勝 佐賀東 3-2 鹿児島城西 埼玉スタジアム第3]

 2日、高校総体準々決勝が行われ、第2ブロックの両シード、佐賀東(佐賀)と鹿児島城西(鹿児島)が対戦した。九州勢同士の戦いは、3-2で佐賀東が制し、準決勝進出を決めた。

 両チームは、先月もプリンスリーグ九州地区で対戦し1-0で城西が勝利するなど、九州で凌ぎを削りあうライバル。「この間負けたので、“今日は絶対に勝つ”と全員で誓って試合に臨んだ」と佐賀東MF桃井宏和(3年)が語ったように、気合みなぎる因縁のカードは70分に渡り激しい点のとり合いとなった。
 佐賀東は、今大会それぞれ1得点1アシストのFW本田大士(3年)とFW赤崎秀平(2年)をトップに置いた4-4-2の中盤ボックス型の布陣。対する鹿児島城西は、4得点1アシストのFW大迫勇也(3年)と3アシストを記録しているFW野村章悟(3年)を頂点にした4-4-2の布陣で臨んだ。
 佐賀東は中盤の4人が流動的に連携をとりながらボールを動かし、ピッチを広く使いチャンスを狙った。前半17分、左サイドからFW赤崎があげたクロスをゴール右前のMF渡邊生(3年)が頭で落としMF桃井がシュート。GKが苦し紛れに弾いた球を走りこんだDF樋口雄太(3年)がゴールに押し込み、念願の先制点を奪取。
 一方、鹿島アントラーズに入団が決まっている鹿児島城西エースのFW大迫は、複数のマークを受け自由に動けない時間が続いたが22分、MF大迫希(3年)の左セットプレーから相手DFのオウンゴールで同点に追いついた。 
 1-1で迎えた後半、試合は一層激しさを増した。その先陣をきったのは佐賀東。1分、MF桃井が右サイドからグラウンダーのクロスを入れると、走りこんだFW本田が足を伸ばしゴール右隅へ押し込み勝ち越しに成功。しかしその14分後、鹿児島城西もエース大迫勇が個人技で突破し、GKをかわす。大迫勇から柔らかいパスを受けたFW野村は落ち着いて、2度目となる同点弾を入れた。これで反撃モード全開となった鹿児島城西は、絶妙の抜け出しでチャンスを作る大迫勇を中心に優位に試合を進めた。
 しかし、最後に試合を決定付けたのは、佐賀東の意地だった。終了間際の34分、途中出場のMF黒川輝紀(2年)が右サイドでDF1人を交わし低い弾道のクロスを中に入れると、MF桃井が決勝弾をゴール右隅に突き刺し、鹿児島城西の息の根を止めた。
 この日、1得点2アシストと大活躍だった桃井は激闘を終えて気持ちを吐露した。「後半相手のDFもきつくてペースに飲まれて思うように試合が出来なかった。でも勝利への気持ちだけは持ち続けた。この大会に臨むとき、同じブロックだし勝ち続けていけば、必ず鹿児島城西と当たりリベンジするチャンスが巡ってくると信じていた。果たせました」。
 この勝利で佐賀東は、3日の準決勝に駒を進め流経大柏(千葉)と対戦する。今日の試合で勢いに乗り、いよいよ“頂”が見えてきた。

<写真>後半34分、佐賀東MF桃井が決勝ゴール
(取材・文 山口雄人)

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