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エースハットで尚美学園大が今季4勝目(朝鮮大vs尚美学園大)

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[10.2 関東大学リーグ2部 朝鮮大 2-4 尚美学園大 江戸川]

 第83回関東大学サッカーリーグ2部は2日、第16節1試合を行い、6位の朝鮮大と10位の尚美学園大との一戦は、FW山本恭平(4年=日本学園高)のハットトリックの活躍により、尚美学園大が4-2で勝利。今季4勝目(2分10敗)で9位へ浮上した。

 レギュラーGKと両CB不在のピンチをエース・山本が3発で救った。前半6分、相手ボールをカットしたMF須藤亜蘭(4年=杉並FCユース)のラストパスから先制ゴールを決めると、10分には右SB村松勇太(3年=浦和ユース)の右クロスを頭で合わせて2-0とした。

 エースの連発で序盤に大きなアドバンテージを得た尚美学園大。だが、2点リードで落ち着いてしまったか、攻勢を緩めた尚美学園大は攻撃が停滞してしまい、一気に試合を決めることができない。前半7分までに2点をリードしながら追いつかれ、PK戦の末に敗れた天皇杯1回戦・福島ユナイテッドFC戦のような展開。尚美学園大の塩田憲一監督はハーフタイムに「このままでは天皇杯と同じ」と指摘したが、流れは変わらず、後半5分、U-22北朝鮮代表候補歴を持つ朝鮮大のエース・黄誠秀(4年=東京朝鮮高)に追撃ゴールを許してしまう。

 だが、この悪い流れを山本が断ち切る。失点直後の後半6分だ。相手ボールをカットしたDF竹内隆平(4年=杉並FCユース)の縦パスに反応した山本がGKをかわして角度のない位置から右足でゴール。このゴールで勢いを取り戻した尚美学園大は昨年度の高校選手権で鹿島学園高を全国4強へ導いている1年生の司令塔・MF小谷駿介らが、フィジカルで上回る相手のマークを外してボールを動かし、攻撃のリズムをつくりだしていく。そして後半31分、村松の右クロスをファーサイドのDF加藤隼斗主将(4年=麻布大渕野辺高)が頭で落とし、最後はFW杉下聖哉(3年=鹿島学園高)が豪快な左足シュートを決めてダメ押した。

 朝鮮大も大分トリニータなどJ1数クラブが注目するU-22北朝鮮代表候補MF姜成浩(4年=東京朝鮮高)やMF洪泰日(3年=東京朝鮮高)のチャンスメイクから黄誠秀がゴールを襲ったが、反撃は後半ロスタイムにFW金弘淵(1年=東邦高)の右クロスが相手オウンゴールを誘った1点のみで試合終了。「相手の攻撃が単調だったことがよかった。でも結果としては満足しているけど、内容は満足していない」と指揮官は厳しかったが、エースの活躍でピンチを乗り越えた尚美学園大が4-2で勝ち点3を奪取した。

<写真>3点目を挙げた山本(中央、背番号10)を讃える尚美学園大イレブン
(取材・文 吉田太郎)

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