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[総体]「滝沢ツインズ」弟、注目の10番FW滝沢昴司が群馬ファイナルでFK弾!

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[6.21 全国高校総体群馬県予選決勝 前橋育英高 0-2 桐生一高 正田スタ]

 注目の10番が自らの足で初の全国切符を勝ち取った。桐生一高の10番FW滝沢昴司(3年)は後半17分、双子の兄である俊足ドリブラーのMF滝沢和司(3年)が獲得したFKを右足でゴール。「(正面左寄りの位置から)ニアのところを狙って。イメージどおりでしたね。(今大会)まだ1点も取っていなくて、やっと決まったので良かったです」という10番はゴールを確認すると、スタンドの仲間の下へ駆け寄り、喜びを分かち合った。

 セットプレーでのトレーニングではなかなか決めることができず。ベンチからの期待度も実はあまり高くなかった。だが、2日前の居残り練習で助走の歩数を5歩から4歩へ変更したという滝沢昴は、その微調整によっていい感覚でシュートを打てるようになっていたという。そして勝負どころで見事なFK弾。181cmの長身と柔らかいボールタッチを活かしたドリブルでボールを運んでいたFWは、狙っていたゴールも奪って勝てたことに満足げだった。

 桐生一の田野豪一監督が「モノは絶対にある」と言い切る才能の持ち主。だが、滝沢昴本人も認める通り、守備面が苦手で、運動量も少なく、その影響で出場機会を伸ばせずにいた。今年は特によく走るチームだからこそ、その運動量の少なさが目立っていたが、チームメートからの指摘を受けて改善。ハードワークして、局面で競ることで味方にボールがこぼれるように動くなど、チームからの信頼を少しずつ高めて優勝に貢献した。

 自信を持っている攻撃面は全国でも注目だ。「攻撃は全体的に見てほしい。ドリブルだったり、パスだったり、チャンスメークも得意ですし、フィニッシュのところも得意にしている」。群馬王者のエースは関東大会でも存在感を放っており、全国でのブレイクの予感漂う。「お互いに今大会はなかなか点が獲れずに。きょうも1対1外したんで悔しがっていた」という兄・滝沢和と臨むサッカー人生初めての全国。予選ではやや不発に終わったが、2人の息のあったコンビネーションからのゴールにも期待高まる。まずはチームの勝利のために。「全国制覇目指して戦うのはもちろんなんですけど、1試合1試合大切に」戦って目標へ近づく。

(取材・文 吉田太郎)
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