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倉田や玉田から学んだモノを表現。京都橘の注目SB高木が突破力発揮し、CK弾も

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京都橘高の注目SB高木大輝は随所で突破力を発揮

[5.20 総体京都府予選準々決勝 大谷高 0-4 京都橘高 佐川亀岡G]

 今年2月から“史上最速選手”育成を目指すプレミアムクリニック、「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」を受講中の京都橘高左SB高木大輝(2年)が、学んできた仕掛けと左足キックの精度も見せ、3得点に絡む活躍だ。

 立ち上がりからボールを握った京都橘はウイングのように左サイドの高い位置に張る高木を活用。その高木はボールを受けると、果敢な仕掛けを繰り返していた。マークするDFの方向へドリブルで向かいながら急激に矢印を変え、その前に出てクロスやラストパス。縦に来ると分かっていても対応できないような、鋭さがあった。

「NIKE ACADEMY MERCURIAL MASTERCLASS」でMF倉田秋(G大阪)やFW玉田圭司(名古屋)というスピードプレーヤーから「ファーストタッチの置きどころを意識すること」や、「DFに向かってドリブルをすること」、そして「ミスを怖れないこと」といったアドバイスを受けた。

 本人は実践していることについて手応えを得ている様子。「相手に向かってドリブルしていくとか意識してやっているので、縦読まれていても相手の前に入れるというのがある」。京都橘の米澤一成監督がファーストタッチやゴール前の状況を見る部分について指摘していたように、まだまだ改善の余地はあるが、その攻撃力は上のステージで戦うための武器になりつつある印象だ。

 突破からのアシストこそ無かったものの、この日は左足で魅せた。前半13分に左CKでCB松田佳大(3年)の先制ヘッドをアシストすると、後半19分にもクリアボールを右サイドで拾い、左足クロスで3点目を演出した。

 そして21分には、「ベンチの選手が狙えって言っていたので、狙ってみようと」CKからの直接ゴールにチャレンジ。右サイドから放った左足キックはGKの頭上を突き、そのままゴールラインを越えた。これが公式戦では自身初のCK弾。注目レフティーは左足でもその可能性を広げている。

 欠場した2月の府新人戦決勝でチームは敗戦。それだけに今回は自分の力でチームを勝たせたいという思いがある。「決勝行って、自分がいたら勝てるというのをもっと見せたいし、チームにもっと貢献したいです。自分の武器はスピード、突破なので、もっと高い位置でプレーできるように上手く味方を動かして、自分のスペースを空けるようなコーチングとかしていきたい。もっと自分の武器を活かしていきたい」。厳しい戦いの中でも自分の武器を発揮し、まずは新人戦で逃した京都一に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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