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[MOM2551]明秀日立DF高嶋修也(3年)_ 関東屈指のCB、雨中で高さ見せつけ零封

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明秀日立高CB高嶋修也主将(右)がスライディングでクリア

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.20 総体茨城県予選決勝 明秀日立高 2-0 鹿島学園高 カシマ]

 JFL佐川印刷でのプレー経験を持つ萬場努監督が「キャプテンになって人としての成長を感じられる。日本のトップのCBを目指して頑張って欲しい」と期待する存在だ。明秀日立高は関東屈指のCB高嶋修也主将(3年)が雨中で「自分の長所でもあるので周りには譲れないところ」という自慢の高さを発揮。鹿島学園高とのライバル対決で完封勝利を果たした。

 この日は激しい雨で、難しいコンディション。鹿島学園はロングボールを増やして攻めてきていた。だが、バウンドしたボールの処理やセットプレーを警戒しながら守った高嶋は、いずれも高さのあるDF飯塚翼(3年)やDF深町琢磨(3年)とともに決定的なシーンを作らせない。特に、下がりながらのヘッドでも強さを発揮していた高嶋はカバーリングも安定。背後へ抜けてくるボールをスライディングでカットするなど鹿島学園の前に立ちはだかっていた。

 一方、左右両足でフィードを蹴ることができる高嶋は、雨中で攻撃面の良さを出せなかったことを反省する。「いつも見られているという気持ちで試合をしている。毎回緊張感を持って試合しています。こういう環境でもビルドアップだったりできないと、上のカテゴリーでは通用しない」と首を振っていた。インターハイへの出場権を掴んだが、意識高いDFは内容については満足していない。

 萬場監督は今年、高嶋の人間的な部分での成長を感じていた。実力はチームの中でも抜きん出ており、背中で仲間たちを引っ張るタイプだが、主将としての自覚が高まり、練習での声も増加。遠い位置まで見て、そこにボールを出すことなど「状況判断」が高まればより良いCBになると口にする。

 その高嶋にとって全国大会はリベンジの舞台であり、アピールの舞台でもある。選手権ではチームの8強入りに大きく貢献したが、準々決勝では失点に絡むミス。だからこそ、より安定したプレーをしつつ、自分の強みを発揮して悔しさを晴らすつもりでいる。

「無失点で優勝できるようにしていきたい。(自分にもプロ入りの)チャンスはあると思っているので、毎回アピールできるように緊張感持ってやっていきたい」。鹿島アントラーズノルテジュニアユース出身の高嶋は前日の日本代表対コロンビア代表戦を見て、DF昌子源やMF柴崎岳、FW大迫勇也という鹿島関連の選手たちの活躍から刺激を受けていた。自分は今夏に大暴れすること。インターハイにはいずれもU-18日本代表のCB三國ケネディエブス(青森山田高)やCB吉村仁志(大津高)ら注目CBたちが出場するが、茨城ナンバー1、関東屈指とも言えるCBが全国で彼らに負けない力があることを示す。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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