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名門完全復活まであと1勝!帝京が昌平との関東勢対決制し、03年以来の決勝進出!

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帝京が03年大会以来の決勝進出

[7.29 インターハイ準決勝 帝京高 1-0 昌平高 鳴門大塚]

 名門・帝京が19年ぶりの決勝進出! 令和4年度全国高校総体(インターハイ) 「躍動の青い力 四国総体 2022」男子サッカー競技は29日、準決勝を行い、関東勢対決となった帝京高(東京1)対昌平高(埼玉)戦は1-0で帝京が勝った。

 02年度大会以来4度目の優勝を狙う帝京と、初の決勝を狙う昌平。2校はともにプリンスリーグ関東1部に所属し、昌平が首位、帝京が2位につけている。今年1月に開催されたNEW BALANCE CUP(通称:裏選手権)決勝で対戦し、0-0(雪のため30分1本)で引き分け、両校優勝。因縁もある両校がファイナルへの切符を懸けて激突した。

 帝京は怪我を抱える司令塔のMF押川優希(3年)がベンチスタート。4-2-3-1システムのGKが川瀬隼慎(2年)、左SB島貫琢土(3年)、CB梅木怜(2年)、CB大田知輝(3年)、右SB並木雄飛(3年)、ダブルボランチが藤崎巧士(3年)と田中遥稀(3年)、左SH松本琉雅(3年)、右SH橋本マリーク識史(3年)、トップ下が伊藤聡太主将(3年)、1トップを齊藤慈斗(3年)が務めた。

 一方の昌平は、前日に右足首を大怪我したCB津久井佳祐主将(3年)が欠場したのに加え、FC東京内定でU-19代表候補のMF荒井悠汰(3年)とU-17高校選抜MF篠田翼(3年)、MF長準喜(2年)の技巧派トリオがベンチ。GK上林真斗(3年)、左SB武村圭悟(3年)、U-17代表CB石川穂高(2年)、CB佐怒賀大門(2年)、U-16代表候補右SB上原悠都(1年)。ダブルボランチがゲーム主将の佐藤海空斗(3年)と土谷飛雅(2年)で2列目は右SH佐々木小太朗(3年)、左SH大谷湊斗(1年)、トップ下が伊藤風河(3年)、1トップを鄭志錫(1年)が務めた。

 前半は拮抗した展開となった。立ち上がりは昌平がボールを繋ぎながら前進。8分には土谷の左FKにファーサイドから上原が飛び込んでゴールネットを揺らしたが、惜しくもオフサイドだった。

 対する帝京はショートカウンターをチャンスに結びつける。10分に藤崎のインターセプトから連続シュートに持ち込むと、13分にも伊藤の巧みなフリックで松本が抜け出し、左足を振り抜く。

 直後には昌平の土谷が敵陣DFラインでのこぼれ球を回収して一気に独走。だが、右足シュートはGK川瀬に阻まれ、こぼれ球から狙った一撃もCB大田にクリアされてしまう。互いに強度高く戦う中、昌平は石川、佐怒賀の両CBが中心になって相手の迫力ある攻撃を阻止。上原がインターセプトから一気に前進するシーンもあった。

 一方の帝京も中盤、DFラインが前に出てインターセプト。鋭く奪い返そうとする昌平のプレッシングをかわす形でアタックし、ラストパスやシュートに持ち込む。昌平は35+1分に大谷を篠田へ入れ替えると、35+4分には上原の右クロスから鄭がヘディングシュートを放った。

 帝京は35+6分に橋本をMF山下凜(3年)へ、昌平は後半開始から伊藤を長へスイッチした。後半3分、昌平はセットプレーのクリアをコントロールした石川がドライブ回転を掛けた左足ミドル。ゴールを捉えたが、帝京GK川瀬がビッグセーブした。

 昌平は10分、佐藤と荒井を交代。帝京は11分に右サイドを攻略して決定機を迎えるが、昌平はDF、GK上林がゴールを死守する。齊藤の身体を張ったボールキープ、田中の右足ミドルなどでゴールを目指す帝京に対し、昌平はバイタルエリアで前を向いた荒井がドリブル、スルーパスを狙う。

 迎えた26分、帝京がスコアを動かす。右サイドから仕掛けると、ゴールエリア右角から松本が右足シュート。これはニアポストを叩いたが、跳ね返りを山下が右足で鮮やかに決めて1-0とした。

 昌平は30分、上原と鄭に代え、右SB田中瞭生(2年)とU-17代表FW小田晄平(2年)を同時投入。GK上林のビッグセーブで1点差を維持した昌平は35分、左中間を小田が抜け出すが、右足シュートを左SB島貫がブロックする。

 帝京は35+3分、齊藤をDF前浜就意(3年)と交代。35+6分には伊藤とDF前野翔平(3年)、35+7分には松本をDF小林佳太(3年)と入れ替える。大田と梅木を中心に昌平のシュート、セットプレーを防ぎ続けた帝京が1-0で勝ち、03年大会以来となる決勝進出を決めた。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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