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指揮官「アイツはハートの男」。金光大阪CB長瀬怜旺主将が気持ちで戦い、全国へ導く

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金光大阪高を気持ちで牽引したCB長瀬怜旺(3年=RIP ACE出身)

[6.10 インターハイ大阪府予選準決勝 金光大阪高 3-1 履正社高 J-GREEN堺S1]

 金光大阪高の岩松哲也監督は今年のチームリーダーについて、「アイツはハートの男なんで。とにかくハート」と説明する。そのCB長瀬怜旺(3年=RIP ACE出身)が、堅守と気持ちの強さで金光大阪をインターハイ出場権獲得。そして、大阪制覇へ導いた。

 今大会、金光大阪は最終ラインの主力に怪我人が出ていた。だが、長瀬は「難しいところではあるんですけれども、一人ひとり能力が高いので、そこが変わっても大丈夫」と問題なしを強調。この日は、2カテゴリー上の履正社高に挑戦したが、2年生CB井上秀らとともにチャレンジ&カバーを徹底し、簡単には決定打を打たせない。

 GK望月大雅(3年)の好守もあって前半を2-0で終了。味方がゴールを決めると、長瀬は身体全体で喜びを表現していた。後半5分に失点したものの、ここから意地のディフェンス。プレミアリーグ勢の履正社の反撃を食い止め、同点を許さない。特に長瀬は球際で健闘。後半23分には味方のロストからショートカウンターを食らったが、長瀬がスライディングタックルを決めて決定機を阻止した。

「気持ちでは絶対に負けたくないというのが僕の中であるので、そこが全面に出たと思います」

 味方が後半32分に追加点。70分間戦い抜いて勝利が決まると、ユニフォームで顔を覆って、全国出場の喜びを噛み締めていた。長瀬は10番FW太田陸斗(3年)やFW上田琥太郎(3年)らとともに昨年からのレギュラー。175cmのストッパーは、人一倍負けず嫌いな性格だと自己分析する。

「何事にも全力で取り組んでいます。リップ(中学時代に所属したRIP ACE時代)も“ボイス番長”と言われていた」と微笑。その姿勢と負けん気の強さによって、延長戦までもつれ込んだ決勝も勝ち切った。主将は、「ワクワクしています」という全国大会でも、気持ちの強さでチームを引っ張り、多くの白星を掴み取る。
 
(取材・文 吉田太郎)
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