欧州ナンバーワンを決める一戦を「ピクシー」も楽しみにしている。名古屋グランパスで選手と監督として活躍したかつての世界的名手ストイコビッチ氏が、チャンピオンズリーグ(CL)決勝の展望を『GOAL』に語った。

　ストイコビッチ氏は選手時代、ヨーロッパでも有数のプレーメーカーと呼ばれた。欧州の舞台でレッドスター・ベオグラードの一員として、ミランと戦ったこともある。

　そのかつての名手は、バルセロナがお気に入りのようだ。「バルセロナが決勝に進出すると、ずっと予想していた。ファンとメディアから大きな批判を受けていた秋ごろでさえもね」と『GOAL』クロアチア版に語った。

　ほかの専門家と同様、やはりバルセロナが優位とみる。なかでもリオネル・メッシの力が大きいと考えているようだ。

「バルセロナが優位だ。世界最高の選手たちを擁しているのだからね。うれしいことに何度かスタンドからメッシを見て、彼のマジカルなプレーを楽しむことができた。人間がボールを持ってできる、夢との境のプレーだね」

　ただし、「ユベントスにもチャンスはある」と同氏は語る。

「ユベントスはうれしいサプライズだった。今大会でユーベがここまで勝ち上がると予想しなかったのは、私だけではないはずだ。準決勝でレアル・マドリーと対戦することになったら、なおさらのことだっただろう。だが、ユーベはレアル・マドリーとの180分間であれだけのものを見せたのだから、ベルリンでのスペクタクルな一戦に出場するにふさわしい」

　その論理的プレーが、勝利の鍵になると考える。

「結果を手にするためにプレーできる、非常に経験豊富なチームだ。セリエAを制した自分たちの強みを認識しているし、彼らのコンパクトな守備には感銘を受けるよ」

「決勝では守備に回ることだろう。それが論理的だし、もっともなことだ。バルサは最小限の隙間を使って、相手守備陣から得点してしまうのだからね」

　ストイコビッチ氏は「ベルリンで決勝を見るのが待ちきれないよ!」と、一人のサッカーを愛する者として世界中の思いを代弁した。

---

●欧州CL14-15特集