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[EL]右SBでフル出場の酒井高、「情けない。何もできなかった」

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 ヨーロッパリーグ(EL)が20日、開幕し、各地でグループリーグ第1戦を行った。日本代表FW岡崎慎司とDF酒井高徳の所属するシュツットガルト(ドイツ)はホームでステアウア・ブカレスト(ルーマニア)と2-2の引き分け。右SBで公式戦2戦ぶりに先発フル出場した酒井は「悔しかった。でも、ELで90分できたのは楽しかった。いよいよ始まったなと」と振り返った。

 ディナモ・モスクワ(ロシア)とのELプレーオフ第2戦にもフル出場した酒井だが、EL本戦に出場したのは初めて。「ブンデスリーガは攻防があるけど、今回やディナモ(・モスクワ)もカウンター。それでPKで失点もしている。そういった怖さはある。ブンデスでやっているだけとは違う緊張感があるし、国によって戦い方が違う。自分にとっていい経験になる」と、刺激も受けたようだ。

 15日のデュッセルドルフ戦(0-0)で右SBのホークラントが右足首、左SBのモリナーロが肩をそれぞれ痛め、戦線離脱。相次ぐ負傷者の影響でチャンスがめぐってきた。「運もある。ケガ人がいるから(試合に)出られた。昨シーズンもそうだったし、だからこそ結果を出したかった」。そう意気込んでいた酒井は何度か際どいクロスを送り、自らミドルシュートを打つ場面もあった。

 しかし、結果にはつながらず、「何もうまくいかなかったというか、あれだけ前に行けたのにクロスも3回くらいしか上げ切れなかった。サイドで駆け上がったときの正確さを大事にする必要がある。簡単に失ったり、相手のボールにしたり、そこは気を付けないといけない」と唇をかむ。「情けないなと。何もできなかった。2-2の試合じゃないなと思っていた」と、ホームで勝ち切れなかった結果を悔やんだ。

「1対1で自分のところにこぼれてくるような守備ができていたのが去年。今日は向こうに行ったりして、マイボールにできなかった。前の人がヘディングしてこぼれたボールだったり、ルーズボールを取れずに、スピード感に頭が付いていってなかった」

 特に守備面で反省した右SBは「自分の中でボーッとしているときが多い。味方のルーズボールとか、人に行くのも2歩ぐらい遅い気がする。後手を踏んでる気がする。こんなんじゃやってられない」と厳しい口調で言う。「自分のところからやられることも増えると思う。すぐ改善しなきゃいけない。また何試合かケガ人の代わりに出るので、それまでの課題」と力を込めていた。

(取材 了戒美子)

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