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インカレ覇者・早稲田大、17年ぶり関東制覇へ「リーグ戦で優勝しなければ、本当に復活したとは言えない」

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[3.22 練習試合 日本高校選抜1-1早稲田大 姉ヶ崎公園サッカー場]

 1月の全日本大学選手権で日本一となった早稲田大は、4月7日の関東大学1部リーグ開幕へ向けた準備、先発争いが最終段階に入ってきている。この日は75分間の試合で23選手がプレー。左SB{{三竿雄斗}9(3年=東京Vユース)が不在だったものの、全日本大学選抜GK松澤香輝(2年=流通経済大柏高)や関東選抜のFW榎本大希(3年=横浜FMユース)、FW片山瑛一(3年=川越高)、MF近藤洋史(2年=名古屋U18)らが先発。鋭い動きでスペースを突いた榎本や片山、サイドから切れ込んだ近藤洋、MF近藤貴司(2年=三菱養和SCユース)がチャンスメークし、豊富な運動量で走り回った新主将のMF中田航平(3年=横浜FMユース)らが決定機に絡むなど高校選抜を追い込んでいたが、得点は3本目にMF竹谷昂祐(3年=G大阪ユース)が決めた1点のみで、引き分けに終わった。

 大学王者として周囲からターゲットとされる中、チームに浮ついた雰囲気は全くない。ただ、大宮ですでにJ1初ゴールを記録しているFW富山貴光や岡山入りしたMF島田譲、そして守備陣もゴッソリと抜けたチームは15日まで行われていた第5回大学サッカーフェスティバルin霧島準決勝、3位決定戦で鹿屋体育大と立命館大に連敗。そして関西学院大との第90回 早関サッカー定期戦(16日)も1-2で落として3連敗を喫した。それだけに元鹿島、広島MFの古賀聡監督も「自分たちの中では大きな危機意識を持っています」と説明。昨年度、各個人、チームの非常に高い意識で奪還を果たした名門はそれ以上のモチベーション、集中力で開幕を迎えなければならない。

 昨年、07年度に続くインカレ制覇を果たしたものの、関東1部リーグでは3位。関東大学リーグ1部優勝25回、全日本大学選手権優勝12回を誇る名門も96年を最後に関東のリーグタイトルからは遠ざかっている。古賀監督も「リーグ戦で優勝しなければ、本当に復活したとは言えない」。入学するまでの道のりが険しく、他大学と比べて選手層は決して厚くない。それでも今年、これまで以上に真面目に、ひたむきに闘い、関東タイトル奪還を果たして完全復活を遂げる。

[写真]中田主将を中心に関東リーグタイトル奪還を目指す早稲田大

(取材・文 吉田太郎)

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