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関西学院大、関関戦を完封で制す:関西1部

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[10.6 関西学生リーグ1部第14節 関西学院大2-0関西大 新庄第一県民運動場]

 6日、第91回関西学生サッカーリーグ1部第14節の関西学院大―関西大戦が新庄第一県民運動場(奈良県)で行われた。関学大は得点ランキング首位のFW呉屋大翔(2年=流通経済大柏高)の先制点を含む2得点をあげ、2-0の完封勝利。一方の関大はインカレが遠のく痛い黒星となった。

 毎年盛り上がりを見せる伝統の一戦、”関関戦”。前期は関大が2点リードも関学が追いつき、2-2で引き分けたが、後期は共にリーグ優勝、インカレ出場権を目指し負けられない中で、冷静な試合運びを見せた関学が制した。

 序盤、互いにボールを回しながらもシュートまで持ち込めない両チーム。セットプレーから関大が得点のチャンスを何度か迎えるが、得点には結びつかない。8分には関大MF和田篤紀(3年=神戸U-18)がPA外から狙うも枠の上へ。15分にはDF前田晃一(4年=金光大阪高)のロングボールに、リーグ再開後4戦7発と好調のFW原口拓人(3年=G大阪ユース)が抜け出し鋭いシュートを放つも、関学大GK一森純(4年=C大阪U-18)が好セーブで凌いだ。

 その後も和田を中心にゴールに迫るも、関大は決定機をものに出来ず。関学もMF関晧平(4年=G大阪ユース)がロングシュートを狙うが大きく外れる。そのまま0-0で前半が終盤に差し掛かる中、スコアが動いたのは前半44分。左サイドからのスローインを受けたFW呉屋大翔(2年=流通経済大柏高)がDFを背負いながらもドリブルで抜け出すと、ゴール右隅へ突き刺した。成山一郎監督が「難しい角度から良い時間帯に取ってくれて、チームが助けられた」と評価した貴重な先制点で、関学大の1点リードで後半に突入する。

 1点を追う関大は攻め込むが「押し込んではいるけど相手としては対応しやすかったかなって感じがする。攻撃が単調になっていたというか」とDF都並優太(4年=東京Vユース)が振り返ったように、決定機を作り切れずゴールが遠かった。後半25分には、関学大が追加点。関のロングパスを左サイドで受けたMF小林成豪(2年=神戸U-18)がドリブルでPAに侵入し、鋭い切り返しで中に切れ込んだところを関大DFがたまらずファウル。これで得たPKをDF沓掛勇太(4年=千葉U-18)がきっちりと決め、スコアは2-0に。大きな2点リードを奪った関学大は、関大の反撃にも守備陣が落ち着いて対応。90分を通して冷静に試合運びを見せた関学大が2-0で完封勝利した。

 試合後、関学の成山監督は「意識しないようにしていても、相手が関大ということで自分自身が過剰に意識してたのかなと。それとは別に、選手たちは冷静に落ち着いてゲームに入っていたので、外から見てて頼もしかった」と、関関戦という難しい試合を制したチームを称賛した。関も「いつも関関戦は雰囲気がちょっと違う。そこで立ち上がりにバタバタして、相手のペースになることが多かった。でも、今日はみんな落ち着いてやれて別に相手のペースになることもなかったので、そういう部分が良かった」と話した。この日の勝利により、チームは3連勝。リーグ優勝を目指す関学大にとって貴重な完封勝利となった。

 敗れた関大はインカレ出場権獲得へ痛い黒星を喫した。都並は「悔しいですね、やっぱり。結果も出なかったし、内容も相手の方が上だった」とコメント。敗れた原因として「粘り強く対応出来ずに失点してしまったのが、この試合のキーポイントになったのかな。相手は粘り強く対応していた。順位も順位なので大事にしたかったが…」と悔しさを滲ませた。リーグ戦も残り残り8節。3位以下は勝ち点差に大きな開きがないだけに、1戦1戦、厳しい戦いが続くことが予想される。

(取材・文 北野裕子)
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