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[関東1部]守備安定順天堂大、明治大とスコアレスドローも監督は「御の字」

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[4.27 関東大学リーグ1部第5節 明治大 0-0 順天堂大 味スタ西]

 JR東日本カップ2014第88回関東大学サッカーリーグ戦1部第5節が27日に行われた。味の素スタジアム西競技場で行われた第2試合では明治大順天堂大が対戦。互いに決定機を生かせず、0-0の引き分けに終わった。 

 不満顔で引き上げる明治大の神川明彦監督とは対照的に、順天堂大の吉村雅文監督の表情は穏やかだった。「御の字と考えた方がいいです。力関係で言うと、明治さんの方が125%くらい上なんでね」。

 序盤は拮抗した展開となった。順天堂大もミドルシュートで積極的に明治ゴールに迫る。前半25分にはMF長谷川涼太(4年=八千代高)の右足ミドルがクロスバーを叩くなど、チャンスを作った。

 だが徐々に地力に勝る明治が攻勢を強める。前半39分のCKをFW苅部隆太郎(4年=川崎F U-18)が頭で合わせた場面では、わずかに左に外れる。直後にはFW矢島倫太郎(4年=浦和ユース)がループ気味のシュートでゴールを狙うが、クロスバーに阻まれ、先制点とはならなかった。

 後半に入っても均衡状態は崩れなかった。4分には、明治大GK三浦龍輝(4年=F東京U-18)のポジションがやや前だったことを見逃さなかった順大長谷川が、ロングシュートを狙う。だが間一髪戻った三浦が手に当てて、ゴールを割らせない。同20分にはCKの混戦にDF宮本和輝(3年=横浜FMユース)が詰めるが、シュートは枠上に外れていった。

 後半34分に順天堂大はこの日唯一の交代カード、MF新里涼(1年=横浜FMユース)に代えてFW原田鉄平(1年=静岡学園高)を投入。「中央に偏っては難しいよ。サイドから崩さないと」。試合後、吉村監督は身振り手振りを交えながら交代枠の意図を説明してくれたが、結果としては、山越、室屋といった大学サッカー界屈指の強力守備陣を崩し切るには至らなかった。

 明治大は逆に積極的に交代枠を使いながら、局面の打開を図った。ただ後半のシュート数は0。内容的に圧倒されたという訳ではないが、まだまだチームとして成長段階にあることを印象付けた。

 冒頭でもあったように順天堂大の吉村監督はスコアレスドローにも満足げな様子だった。DFラインを唯一の4年生として引っ張るDF谷奥健四郎(四日市中央工)も「明治さんの方が上手いと分かっていたので、0-0で終われたことは良かったのかなと思います」と同調。「自分たちは関東リーグの中で12番目のチームということを理解することからスタートしました。2月3月は守備のことしかやってこなかったので、それが今に繋がっているのかなと思います」と安定した戦いぶりに自信をみせた。

(取材・文 児玉幸洋)
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