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[慶スポ]得意の「勝ちパターン」で連敗ストップ! 順大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[5.10 関東1部リーグ第8節 慶應義塾大1-0順大 フクダ電子アリーナ]

 「先行逃げ切り」。今季の慶大の理想的な形で、勝ち点3を獲得した。今節は、前節から中3日という過密日程の状況で、首位の順大との一戦。試合は互いにチャンスをなかなか作れない、こう着した状態が長く続く。しかし、82分に山田融(3年=横浜FMユース)が値千金の先制点。その後は安定した試合運びで見事に締め、連敗を2で止めた。

 須田芳正監督は連戦の疲労を考慮して、前節から大幅にメンバーを入れ替える大胆な采配を敢行。井上大(2年=國學院久我山高)など、今季初出場の選手が多くスタメンに名を連ねた。両チームを通じて、最初にチャンスが訪れたのは慶大。11分に、CKで川田悠介(4年=桐蔭学園高)の蹴ったボールがファーサイドに送られると、ヘディングシュートがクロスバーを叩く。次なる慶大の好機は29分。溝渕雄志(2年=流通経済大柏高)がクロスを供給し、こぼれ球に反応した山浦新(4年=東京Vユース)がシュートを放つ。だが、これは力がなくGKに防がれてしまう。逆に前半、順大に許した唯一とも言える決定機は34分だった。ペナルティエリア左角から狙い澄ましたシュートを打たれるも、枠をわずかに外れて難を逃れる。その後は、両チーム共にチャンスを創出できず。アディショナルタイムがなかったことが、互角ではあるものの、前半の単調だった試合展開を物語っていた。

 後半も依然として一進一退の攻防が続くが、徐々にセカンドボールの争いで後手を踏んでしまう。53分に弾丸ミドルを浴びるなど、慶大がやや押し込まれる展開に。また、ボールを奪った後のサポートが遅く、カウンターアタックが機能しない。しかし69分、ペナルティエリア内で増田湧介(4年=清水東高)が強烈なボレーシュート。これは惜しくもGKに阻まれるも、これを契機に慶大が目を覚ます。その1分後には、山田がペナルティエリア手前から鋭いミドル。これもクロスバーに嫌われてしまったが、次第に得点の匂いが漂う。畳みかけたい慶大は、加瀬澤力(2年=清水東高)、山本哲平(2年=國學院久我山高)と攻撃的な選手を連続で投入し、勝負に出る。そして、均衡が破れたのは82分だった。右からのCKを獲得すると、ファーサイドで望月大知(2年=静岡学園高)が競る。そのこぼれ球に反応したのは山田。コントロールから左足を振り抜くと、鮮やかにネットに吸い込まれた。先制した後は相手に決定的なチャンスを作らせず、タイムアップを迎えた。

 今季の勝利パターンはすべてが「先行逃げ切り」の形であり、戦い方が既に確立されている。そして何より、出場機会に恵まれなかった選手が結果を残したことこそ、一番の収穫だ。ただ、出場するメンバーが変わっても、チームのスタイルは変わらない。慶大は今後も、チャレンジャーとして堅実に、そしてひたむきに突き進む。


試合後の監督のコメント

●須田芳正監督
―メンバーを前節から変えたことについて
「3連戦でコンディションの部分に問題があったので。相手も6人ぐらい変えて臨んでいたし、コンディションの良い選手を使って、あと並木は1人ケガがあったんだけれども、また2連敗していたこともあるので、フレッシュな選手を使って戦いました」

―後半から徐々に攻撃の形ができていたが、ハーフタイムの指示は
「1つはやっぱり、セカンドボールを拾おうと。立ち上がりはそれを拾えてうちのペースだったんだけれども、中盤ぐらいから相手に拾われ始めていたので。まずは(後半の)ポイントになるのはセカンドということで。(後半の途中からは)徐々にうちが拾えてきて、それからウラに抜け出せていたので、それでうちのリズムになってね、いくつか入らなかったけれども、チャンスが出てきて、それで結局最後に1点を取れたので、(ハーフタイムの指示通り)セカンドが(勝敗を分けた)ポイントだったと思います」

―3試合ぶりに無失点に終えたことに対する、守備陣への評価は
「よく集中していたと思います。それで今日はもう0-0でいいと、我々の初心に戻ってじゃないけれども、守備を集中して戦おうと。ゼロで抑えようということを目標にしてやったので、非常に良かったと思います」

―前節からの戦術の変更点は
「一点、(シーズンが)スタートして5試合までは、非常にショートパスをつないでくるチームに対して、本当にゴール前を固めてという形だったんだけれども、6節と7節のチームは、比較的ロングボールを多用するチームに対して、ファーストディフェンダーであるFWのプレスのポジションをハーフウェーラインにしていたんだけれども、ただそこだと、ディフェンスラインから良いボールを蹴られちゃうんだよね。それでズルズル引いてしまったという反省点があったので、今日は10mFWのポジションを高くして、なるべくそこからプレスを掛けようと。そこが本当に一番のポイントだったと思います」

―課題点は
「ボールを取った後の周りのサポートだったり、カウンターであったりその判断だったり、そういったところは今シーズンの課題点なので、そこはまた修正していきたいと思います」

―次節に向けて
「我々は一戦一戦、チャレンジャーとして戦うだけなので、また良い準備をして頑張りたいと思います」

(取材・文 慶應スポーツ 木下彰)


[次節試合予定]

第9節 5月18日 流経大戦 (13:50@龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド)


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