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[関東2部]J監督復帰噂のチョウ・キジェコーチ「ありがたい」…複数オファーに感謝

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左から伊藤敦樹(4年=浦和ユース/浦和内定)、チョウコーチ、アピアタウィア久(4年=東邦高/仙台内定)、宮本優太(3年=流通経済大柏高/浦和内定)

[12.6 関東大学L2部第20節 流通経済大6-1東洋大]

 流通経済大が1年での1部リーグ復帰を決めた。今季リーグ戦で唯一敗れていた東洋大を相手に6-1と圧勝でリベンジを果たしての昇格決定に、今季よりチームを指導するチョウ・キジェコーチも「今日は1部復帰を決めたというより、試合の内容が良かった。よくここまで出来るようになった」とイレブンの成長に目を細めた。

 チョウコーチは昨年夏、選手やスタッフに対する行動がパワーハラスメントだったと認定を受けたことで、湘南ベルマーレの監督を退任。今季は研修という形で、流通経済大でコーチを務めている。

 すると昨年、初の2部降格と低迷したチームを立て直し、関東王者を決めるトーナメント戦であるアミノバイタルカップで優勝。そして2部リーグでは2試合を残して、1部リーグへの復帰を決定させた。

 その手腕には選手たちも心酔している。今季特別指定選手として参加したベガルタ仙台で6試合に出場しているDFアピアタウィア久(4年=東邦高)も、「練習では守備位置などを的確に指示してくれる。その練習がなければ、仙台で試合に出ることもなかったと思います」と話す。 

 チョウコーチは10月4日には1年間停止されていた指導者資格の公認S級ライセンスが回復。そのため制度上はJリーグの監督に復帰することが可能となった。そこで一部スポーツ紙は具体的なクラブ名を出して、監督復帰が間近に迫っていることを報じ、中野雄二監督も「複数のクラブからオファーが来ている」ことを認めていた。

 これについてチョウコーチは、「来てほしいと言ってもらえることは、こうなったからこそ、余計にありがたい」と複数クラブからの関心に改めて感謝を示す。ただ「それは周りの人が助けてくれて成立したこと」と念を押すと、「人は一人では生きていけないと感じたサッカー界の人物だと思うので、ちゃんと礼を返さないといけない」。

 また「僕の中では今は流経大のスタッフとやっていることがすべて」とも強調する。「来年が決まっているから今やることがその通過点だとは思っていない。与えられた中で100%を出していくことがプロフェッショナル。今はまだ大学に集中したい」と年明けに開催される全国大会での日本一にターゲットを定めた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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