[11.6 千葉県大学リーグ2部秋期第9節(最終節) 千葉商科大2-1城西国際大 江戸川大G]

　千葉県大学リーグ2部秋期の最終節(第9節)が各地で行われ、昨年の南アフリカW杯で日本代表のチームコーディネーターを務めた小山哲司監督が率いる4位の城西国際大は、勝ち点差1で3位の千葉商科大と対戦。前半2分に主将のDF鈴木晃大(4年=水戸葵陵高)の直接FKで先制たが、後半に2失点して1-2の逆転負けとなった。

　城西国際大は勝てば3位となり、条件付きではあるが、1部2部入れ替え戦への参戦権(※)が得られたが、残念な結果に終わった。この試合で鈴木主将ら4年生は引退。来年は在校生に来春募集する新入部員を加えて新チームを作り、1部昇格を目指す。(※千葉県1部覇者の明海大が関東大学大会を制して関東大学リーグ2部に昇格した場合、2部3位と1部6位による入れ替え戦を開催)

以下、小山監督のコメント

-エースFW鈴木翔伍(4年=水戸葵陵高)が怪我でスタメンを外れる苦しい展開でした。4-3-1-2のシステムを採用しましたが、いつもはダブルボランチの一角を務めるMF松本圭佑(1年=敬愛学園高)をトップ下に据えました。
「ここ数試合、相手が1部経験のある強いチームになって攻め切れない試合が多かったので、2トップの近くで、サポートする選手が欲しいと考えました。翔伍が左太ももの前を痛めて、ずっとトレーナーに治療をしてもらっていましたが、今週はほとんど練習ができす、90分プレーできる状態ではありませんでした。この日先発に復帰したMF田中伸幸(5年[薬学部]=國學院大學栃木高)も怪我が治ったばかりですし、もう一人、サポートを付けて、なるべく前の3人が近い所でプレーしてくれればと考えました。それで11番の松本をトップ下に置きました」

-いい形で先制しましたが、逆転負け。選手は頑張っていただけに残念な結果でした。
「そうですね。でも、選手たちは良くやってくれたと思っています。怪我人もいましたけど、本当に良くやってくれたと思います。石原部長、深川コーチそれと有馬君、柴田君、2人のトレーナー。特にトレーナーは本当に選手の面倒をよく見てくれました。結果については悔しいですけど、選手、スタッフ、みんなが一丸となって頑張ってくれたので、私自身はわりとすっきりしています」

-選手たちは最後まで戦う姿勢を見せました。特に終盤のゴールへの執念は素晴らしかったと思います。小山監督の教えが浸透していると感じました。
「ここの選手たちはみんな、気持ちの良い子たちばかりですからね。試合の残り時間がなく、よくて引き分けで、1部に昇格するチャンスはなくなったかもしれないけれど、それでも点を取ろうという姿勢を見せてくれました。負けてしまったのは悔しいですが、こういうところは誇りに思います。4年生は引退してしまいますが、こういう気持ちを持った下級生たちが残ってくれると思うと、また来年につながるなと感じています」

-その4年生は今日が最後の公式戦でした。小山監督にとっては城西国際大で一番最初の教え子になります。感慨深いものがあるのではないでしょうか?
「そうですね。4月に就任して、7ヵ月間一緒にやらせてもらいました。来てすぐの私が、いろいろと要求したので、みんな大変だったと思います。だけど彼らはみんな必死になって応えてくれました。健晴(MF大貫健晴[4年=常磐大学高])は、夏前までは手術の影響で、ぜんぜんサッカーができる状態ではなかったんです。それがどんどん回復して、最近はフル出場できるようになりました。そういうのを間近で見て、すごく嬉しかったですね。他の選手もみんな、本当によく頑張りました。全員、私にとっては忘れられない選手になりました」

-4月に城西国際大の監督に就任されて1シーズンが過ぎました。振り返っていかがでしたか?　また来年の目標をお願いします。
「指導者として現場に復帰して、本当に楽しい7ヵ月でした。いい経験になりました。これで一区切りしましたが、またすぐに来年に向けたチーム作りが始まります。新入生も入ってきますし、ワンランク、ツーランク上のチームを作りたいと思います。いいチームを作って、来年は必ず1部に上がりたいと思います」

[写真]雨の中、選手に指示を送る小山監督。選手へ感謝を表すと共に来年の1部昇格を誓った