来季の京都サンガF.C.加入が内定したDF黄大城(4年=桐生一)は「若い選手と一緒に自分も伸びていきたい」とプロ生活へ強く意気込んだ。京都は高校3年生FW久保裕也やFW宮吉拓実など、若手が主体。だからこそ「若手という意識で甘えるのではなくて、中堅というつもりでチームを引っ張っていきたい」と力を込めた。
　
　大卒ルーキーという肩書きとなるが、若手という意識で1年目を過ごすつもりはない。現に昨季、駒澤大から加入したDF酒井隆介はすでに主力として定着し、結果を残している。だからこそ「酒井さんは試合に出ていますし、近い目標になります。逆サイドでいいライバルになれればいいなと思う」と話した。「チームのスタッフからもそういうもの(リーダーシップ)を求められていると思う。1年目から活躍して、チームを引っ張っていくくらいのモチベーションでやっていきたい」。強い気持ちを胸にプロの世界へ飛び込んでいく。

　また、黄は昨日行われた全国高校選手権群馬予選で前橋育英を倒し、初の全国行きを決めた桐生一の出身。現役高校3年生のFW鈴木武蔵(新潟加入内定)とともに、黄が同校出身史上初のJリーガーとなった。初のJリーガーが生まれる年に、選手権初出場が決まったことに黄は「選手権出場が決まって、すぐに監督に電話しました。初のJリーガーと選手権と二つもおめでたいことがあるなんて」と話すと、この日一番の笑顔をみせた。

　黄のJリーグ行きは、J入りをめざす桐生一や慶應義塾大の後輩たちにとって、大きな希望となる。だからこそ「入団が内定したことに満足せずに、プロサッカー選手として、一人の人間として、これからもっともっと成長して、京都の勝利に貢献できるように頑張ります」とキッパリ話した。

(取材・文　片岡涼)