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“2部のタレント軍団”法政大は昇格組の亜細亜大とドロー:関東

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[4.21 関東大学L2部第3節 法政大1-1亜細亜大 東総]

 JR東日本カップ2012第86回関東大学リーグ戦第3節で1部復帰を狙う法政大と亜細亜大が激突。前半8分に亜大FW若松祐介(3年=浜名高)が先制ゴールを決めたが、法大は同10分にMF米田賢生主将(4年=前橋育英高)が同点ゴールを決めて1-1で引き分けた。3試合を終えて法大は暫定5位。亜大は同8位となった。

 関東2部のタレント軍団、法大が東京都1部リーグから4年ぶりに昇格してきた亜大に引き分けに持ち込まれた。前半8分、亜大はカウンターから左サイドのMF當銀郁弥(4年=松商学園高)が相手ディフェンスのギャップをついて中央の若松へボールを入れると、若松が左前方のMF今野昭(2年=川崎F U-18)と鮮やかなワンツーを通して右足でゴール右隅へ先制点を叩き込む。

 ただ、法大は直後の10分、同点に追いつく。1年生MF西室隆規(鹿島ユース)の右CKをニアサイドへ飛び込んだ米田が頭で同点ゴールを突き刺した。中盤で存在感を放つ米田を中心に攻める法大はCB平智広(4年=東京Vユース)と西室の正確な左足キックによってボールを大きく動かすと、突破力に優れた右のMF真野亮二(4年=東京Vユース)とSB星雄次(2年=横浜FMユース)、左のMF白石智之(1年=前橋育英高)とSB岡直樹(3年=横浜FMユース)が両サイドからドリブルで仕掛けて亜大に圧力をかけていく。

 ただ亜大はラストパスを確実に跳ね返してゴールを許さない。前半28分には法大・米田の右足FKがゴールを捉えたが、GK伊藤彰人(4年=浜名高)がわずかに触ったボールは右ポストを叩いてゴールマウスの外側へ。逆にミスの増えた法大にカウンターを繰り出すと中盤で攻守に大車輪の働きを見せていた今野や當銀、MF阿川隆太(2年=国士舘高)の仕掛けがファウルを誘い、敵陣でセットプレーのチャンスを得た。

 1-1の後半、ギアの1段階上がった法大が強引に勝ち越しゴールをもぎ取りに行く。10分、FW松本大輝(3年=大津高)がPAで左サイドから縦に仕掛けて左足シュート。15分には白石のインターセプトからFW清水道浩(2年=大宮ユース)が決定的な左足シュートを放った。その後も白石、星、真野がいずれも決定的な形から立て続けにシュートを撃ち込む。だが、GK伊藤中心に必死の守りを見せる亜大は最後までゴールを許さず。勝ち切れずに1勝2分となった法大の米田主将は「引いてきたチームに対して最後雑になったりしている。これはこれからの課題。しっかりと勝てるチームにしたい」と反省していた。

 昨年に続いて2部に甘んじてはいるが、元年代別日本代表や全国上位で戦ったことのある選手の名が並ぶ法大の個々の能力は非常に高い。米田は今年唯一全国進出のチャンスがある総理大臣杯予選へ向けて「大臣杯に自分たちは行けると思っている。後は、やるか、やらないか」。この日はやりきることができなかったが、1部復帰と全国進出を逃す訳にはいかない。

[写真]前半8分、亜細亜大FW若松が先制ゴール
(取材・文 吉田太郎)

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