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フッキが語るロシアリーグ、「ほぼ全ての試合で人種差別にあった」

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 かつてはJリーグでもプレーし、現在はロシアプレミアリーグのゼニトに所属するブラジル代表FWフッキ(28)がロシアで受けている人種差別について語った。英『ガーディアン』が報じている。

 フッキは2012年9月、ポルトからロシアプレミアリーグ史上最高額の5年契約でゼニトへ加入。2015年2月には、2019年6月30日まで2年間の契約延長をしている。長きに渡りロシアでプレーするセレソンだが、スタジアムでは「ほぼ毎試合、人種差別にあっている」と明かした。

「僕はほとんど全ての試合で人種差別を目にしているんだ。最初は怒っていたけれど、いつまでたってもこの問題は解決しない。だからそんな時にはファンへ投げキスをして、怒りを沈めてくれるようアピールする」

 過去のロシア・プレミアリーグでフッキは、猿のモノマネをする“モンキーチャント”を浴びせられたほか、審判から差別的な発言を受けたこともあるという。なお当時、フッキへ差別発言をした審判は証拠不十分で処分を免れている。

 2018年にはW杯開催を控えているロシアだが、その実態は酷いものだとフッキは話す。「もしもW杯で人種差別が起きた場合は、本当に酷い話になるだろうね。ロシアのクラブで日々プレーしていると、当たり前のように起こることだけど世界には発信されていない。世界はこのことを知らないんだ」

 フッキは今年3月に行われたトルペド・モスクワ戦でも相手サポーターから人種差別発言をされており、これを受けてゼニトのアンドレ・ビアス・ボアス監督は「ハルク(フッキ)への人種差別的な発言はロシア・プレミアリーグの恥だ」と激怒していた。

 なお、反差別団体『FARE』が2月に発表した内容によると、ロシアプレミアリーグのここ2シーズンでは人種差別に関する“事件”が200件以上もあったという。

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