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脱税疑惑のメッシ、実刑はなしとの見方強まる だが最善策は裁判前の和解か

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 脱税容疑で禁固22か月を求刑されたFWリオネル・メッシだが、実刑となる可能性はほぼないようだ。スペイン『マルカ』が報じている。

 父親ホルヘ氏とともに、2007年から2009年にかけて約400万ユーロ(現在のレートで約5億4000万円)以上の脱税をした疑いがあるメッシ。『マルカ』は、5年間にわたってバルセロナ州の法改正などに関わった国家弁護士、マルコス・マス氏に今回の事件について尋ねている。

 マス氏は、メッシが実刑となることは「あり得ないだろう」としている。その理由は、国家弁護士の求める禁固刑が2年以内で、メッシに犯罪歴がなく、脱税したとされるIRPF(所得税)はすでに支払っているため。実刑を免れる条件は、すべて揃っているとのことだ。

 一方でマス氏は、国家弁護士がメッシ本人とホルヘ氏に実刑を求め、検察がホルヘ氏だけを告訴対象にすべきと求めた理由も説明。曰く、国家弁護士は被害者となる財務省を弁護する立場にあり、納税義務のあったメッシ本人を告訴対象とすることは合理的であるという。対して検察は法律的観点で告訴対象を選び、メッシ本人が無関与と主張することにも正当性があるようだ。

 また裁判が行われる日について、裁判官は裁判と試合の開催日が重ならないように調整すると見られている。しかしながら、もし試合日と重なり、メッシがピッチ立つことを優先した際にも、禁固刑の要求が2年以下ということで、同選手なしでも裁判が行われる可能性があるという。

 マス氏は最後に、今回の一件の最善策として、裁判前に和解することを挙げている。つまりはメッシ側が罰金額を前もって税務局に支払い、パブリックイメージを損ねる可能性もある裁判が行われないようにすることだ。同氏はメッシ側が裁判で無罪を勝ち取れるとの考えを有していれば、それは大きなリスクであり、必要のない苦しみとの見解を示している。

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