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外国人監督がイングランドの監督事情に物申す「簡単に解任するな」「イングランド人監督の保護を」

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 イングランドは監督を、またイングランド人監督を大事にすべきだ。大陸から渡ってた指揮官たちが、そう訴えている。

 プレミアリーグは現在、豊富な資金で世界中から才能を集めている。選手はもちろん、監督も同様だ。

 イングランドに、外国人監督は多い。だが、その一人であるサウサンプトン監督ロナルド・クーマンは、イングランド人監督を大事にすべきだと主張する。報道陣に、オランダ人指揮官は以下のように語った。

「ここ(イングランド)に外国人監督が何人がいるのは、常に大事なことだと思う。サッカーに新しいアイデアをもたらしてくれるかもしれないからね」

「また、イングランド人の監督を保護することも重要だ。でも結局は、決断を下すクラブ次第だけれどもね」

 同じくイングランドの監督事情に物申す外国人監督がいる。トッテナムを率いるアルゼンチン人のマウリシオ・ポチェッティーノ監督だ。

 リーグ監督協会によると、プレミアリーグを含むイングランドのトップの4つのリーグで、監督の平均在籍期間は1.64年。プレミアリーグでは2.36年だという。

 イギリス『デイリー・メール』によると、昨季にはプレミアリーグでの5人を含む47人の監督がトップの4つのリーグで解任された。これは新記録だという。この状況に、ポチェッティーノ監督はこう問題意識を語る。

「私がスペインやアルゼンチン、フランスにいた頃は、こうではなかった。ここ(イングランド)では、プレッシャーはもっと落ち着いたものだった。(アーセナル監督)アーセン・ベンゲルや(元マンチェスター・ユナイテッド監督)サー・アレックス・ファーガソンのような例がたくさんあったからね」

「だが、ここで3年過ごして、それがいかに変化し始めたかが分かる。監督への重圧が増したのは事実で、すぐに要求を突き付けられ、結果を求められる。おそらく以前は違ったはずだが、今ではヨーロッパのスタイルがイングランドにやって来たかのようだ」

 問題は、ピッチ上だけにあるのではない。ピッチを取り巻くクラブ全体、さらにはイングランドサッカーの土壌から変わってしまっている。

「おそらく以前とは違い、多くのオーナーがヨーロッパからやって来ており、メンタリティーが変わったんだ。一つの事態がすぐさま結果に結びつく。サッカーにおいて計画を進めていくのに時間を与えるのが困難になり、誰かがクラブを買って監督とサインを交わすと、3か月後にはタイトルを求められるようになる」

「寛容さが少なくなっているのは事実だ。サッカーで奇跡を起こすのは難しい。我々は仕事とサッカーの新しい時代に適応する必要があるんだ。簡単なことではないんだよ。でも我々はサッカーの新しいメンタリティーにおける我々の仕事へと、適応しようとしなければならない」

 今季のプレミアリーグでも、すでに数名の監督がクビを切られている。トッテナムが2日に対戦するアストン・ビラは現在、監督が決まっていない状態だ。

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