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W杯買収疑惑が晴れない独サッカー連盟、会長が辞任

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 ヴォルフガング・ニールスバッハ氏は9日、ドイツサッカー連盟(DFB)会長を辞任する決断を下しことを発表した。

 ドイツ『シュピーゲル』は数週間前、DFBが2006年ワールドカップ(W杯)に向けた招致活動でアジアのFIFA役員の投票を買収した疑いがあると報道。そのために670万ユーロを当時のアディダス社CEOだった故ロベール・ルイ=ドレフュス氏を通じて支払ったと伝えられている。

 買収疑惑を否定したニールスバッハ氏は先月の会見で、送金について、W杯開催助成金の1億7000万ユーロの手付金だと説明している。その後、法律事務所のフレッシュフィールズ社が調査を進めていたが、ニールスバッハ氏はその調査報告を待たずに辞任を決断したとのことだ。

 同氏は、DFB公式ウェブサイトで以下のような声明を出している。

「私は2006年W杯に向けた招致から大会が完結するまで、常にここにおり、その年月は大きな情熱を持って職務に臨み、常に誠実に、適切に働いておりました。マーケティング、メディア、アクレディテーション、イベント実行に関して、何一つ後悔するような行動をしていないつもりです」

「そうであるからこそ、その9年後に私が当時まったく関わっていない、私にとっても多くの疑問を残す出来事に直面することになったのは気の滅入る、とても辛いものであります。私は以前話しましたとおり、テーマとなっている送金の背景に関してまったく知識がなかったことを改めて断言します。この事態が、私が辞任する決断を下すことをより困難なものにしました」

「27年間、私にとってDFBは一つの仕事以上のものでした。様々な役割を果たすこの仕事を心から楽しんでいました。私はサッカー、そして素晴らしい瞬間を味わせてくれて偉大な人物たちとともに働く機会を与えてくれたこの組織を愛しております。DFBとこの(会長の)職務自体を害から守るために、辛い気持ちながら、DFB会長から辞任します。また、これからも出来事の解明に向けて全面的に協力させていただきます」

 なお、DFBはドイツサッカーリーグ(DFL)のラインハルト・ラウバル会長とライナー・コッホ氏がともに今後のDFB会長の役割を務めると伝えている。
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