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チェルシーとモウリーニョを訴えた元女医の裁判開始 両者の主張は…

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 元所属クラブであるチェルシーと係争中のエバ・カルネイロ医師は、クラブから提示された約1億8700万円の和解金受け取りを拒否していたことなどが法廷文書により明らかになったとしてイギリス複数メディアが伝えている。

 チェルシーのクラブドクターを務め、「美人女医」として話題となっていたカルネイロ医師だが、昨年8月のプレミアリーグ開幕戦で当時チームを率いていたジョゼ・モウリーニョ監督と衝突。最終的にクラブを退団する結果となった。

 スウォンジー・シティとの開幕戦で退場者を出していたチェルシーは、試合終盤に痛めたMFエデン・アザールがピッチ上で治療を受けたことで一時的に9人での戦いを強いられることになった。モウリーニョ監督は治療を行ったカルネイロ医師の判断を批判し、その後同医師を試合のメンバーから外すことになった。

 カルネイロ医師はチェルシーによる退職強要や性的差別、クラブおよびモウリーニョ監督によるセクシャルハラスメントなどがあったとして両者に対して法的措置を取った。1月と3月に行われた和解の話し合いは合意に達せず、6日にはロンドンのクロイドン労働裁判所で裁判が開始された。

 カルネイロ医師の弁護士メアリー・オルーク氏は、「悪い被雇用者(モウリーニョ)」が「良い被雇用者(カルネイロ)」を「彼女の夢の仕事」からの退職に追い込み、雇用者(チェルシー)はそれを止めなかったと主張している。

 チェルシー側は9月に退団したカルネイロ医師に対し、不当な扱いはなかったとした上で、複数回にわたって復職のオファーを出したが彼女は応じなかったと主張。120万ポンド(約1億8700万円)の和解金提示にも応じなかったという。

 カルネイロ医師がアザールの治療を行った際、モウリーニョ氏が同医師に向けてポルトガル語で「フィーリャ・デ・プータ(英語”サノバビッチ”に当たる言葉の女性形)」と叫んだとされる点も焦点となっている。女性差別であるというのが医師側の主張、頻繁に用いられる悪態の言葉に過ぎないというのがチェルシー側の主張だ。FA(イングランドサッカー協会)は昨年行った調査で、ポルトガル語の言語学の専門家による分析の結果、指揮官は差別発言を行っていないとの結論を下していた。

 来季からマンチェスター・ユナイテッドの監督に就任することが発表されているモウリーニョ監督も7日に出廷し、聴取を受けることが見込まれている。

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