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イタリア3部で無慈悲な20失点ゲーム…「嫌なことがあったらこの試合を思い出して」

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イタリア3部で20失点の無慈悲なゲーム

「もし週末の試合が悪い結果だったなら、イタリアのプロピアチェンツァのことを思い出してください」。英『BBC』は17日にイタリアの珍事を紹介している。

 イタリアのセリエC(3部)グループAに所属するプロピアチェンツァは17日にクーネオと対戦し、0-20で敗れた。前半終了時点で16失点。クーネオのFWヒシャム・カニスとFWエドゥアルド・デフェンジは前半だけで5ゴールを稼いだ。

 一体なぜこのようなスコアになったのか。イタリア北部にあるプロピアチェンツァは深刻な財政難にあり、今季スタート時点で勝ち点8を剥奪される処分に。さらに8月以降には選手たちにまともな給料さえ支払われていないという。直近の試合も人数不足で没収試合になっていた。

 そのような環境で試合に挑んだプロピアチェンツァ。十分な戦力を揃えたクーネオとは対照的に、試合開始時にピッチに立ったのは7人でそのうちの6人が10代選手たちだった。19歳のキャプテンであるニコラ・シリグリアーノは監督不在のチームのマネージメントも担当。無情にも開始3分で先制されると、4分、8分、10分、15分であっという間に5失点を喫してしまった。

 コンスタントに積み重ねてしまった失点は合計20点に達して試合終了。深刻な経済的危機に陥っているプロピアチェンツァは、3月11日にもイタリアサッカー連盟(FIGC)の公聴会に出席し、今後の去就を決めていくという。

 FIGCのガブリエル・グラビーナ会長はこの結果に「スポーツへの侮辱」と頭を抱える。「私たちの責任はファン、健全なクラブ側の情熱、そしてこのリーグの信頼を守ることにある」と語り、「私たちが目撃した試合は最後のものになるでしょう」と悲しい結末を示唆した。

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