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前回王者カタール、アフィフ逆転1G1Aでアジア杯8強!! 躍進パレスチナは歴史的先制弾も敗退

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MFアクラム・アフィフが逆転1ゴール1アシスト

[1.29 アジア杯決勝T1回戦 カタール 2-1 パレスチナ アルホール]

 アジアカップは29日、決勝トーナメント1回戦を行い、前回王者のカタール代表がパレスチナ代表を2-1で下した。前半37分にパレスチナが歴史的な決勝トーナメント初ゴールを奪ったが、カタールがMFアクラム・アフィフの1ゴール1アシストで逆転。前回王者が接戦を制した。準々決勝ではウズベキスタン対タイの勝者と戦う。

 開催国で前回王者のカタールと、初出場にして初の16強入りを果たしたパレスチナによるアラブ勢対決。アルベイトスタジアムには白い正装に身を包んだカタールのサポーターが大勢詰めかけたほか、故郷の戦禍に苦しみながらも躍進を遂げてきたパレスチナを応援する人々も多く見られ、公式発表6万3753人の入場者数を記録した。

 試合は立ち上がりこそカタールが3-5-2の布陣で深く攻め込み、神出鬼没の動きでボールを引き出すアフィフを中心に主導権を握ったが、パレスチナは4-2-2-2の守備ブロックで応戦。中央をがっちりと締めながらも素早い出足でサイドにも圧力をかけ、カウンター攻撃への流れを作っていった。

 すると前半37分、パレスチナが先手を取った。FWザイド・クンバーが高い位置からプレッシャーをかけ、カタールDFバッサム・アルラウィのバックパスミスを誘うと、これをFWオデイ・ダバーが奪取。そのままエリア内まで駆け上がって左に持ち出し、強烈な左足シュートでDFルーカス・メンデスの股下を射抜き、ゴール右隅に突き刺した。

 一方のカタールも前半アディショナルタイム5分、最初の決定機で追いついた。右CKでキッカーを務めたアフィフがサインプレーでグラウンダーのクロスを蹴り出すと、大きく回り込んでフリーになっていたFWハサン・アルハイドゥースが反応。右足ダイレクトで蹴り込んだ。アフィフからアルハイドゥースのサインプレーはグループリーグの中国戦でも決勝ゴールにつながっており、2試合続けて結果を出した。

 なんとか追いついたカタールは後半開始時、失点に絡んだアルラウィとリベロのDFブアレム・クーヒを下げてCBのDFタレク・サルマンと右ウイングのMFアフメド・アルガネヒを投入。右ウイングバックのDFペドロ・ミゲルを最終ラインに移した。すると同3分、左サイドの崩しから抜け出したFWアルモエズ・アリがエリア内で倒され、PKを獲得。これをアフィフが決めて逆転に成功した。

 その後は両チームとも攻め合ったが試合は動かずにタイムアップ。カタールがベスト8入りを決めた。なお、この一戦で今大会通算入場者が106万8587人に達し、早くもアジアカップ史上最多記録を更新したという。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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