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脳震盪のままピッチに立っていた…DFバランが“キャリア最悪の試合”の裏側を激白

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DFラファエル・バランが脳震盪について話した

 マンチェスター・ユナイテッドのDFラファエル・バランが脳震盪の影響について告白した。フランス『レキップ』の記事をスペイン『マルカ』、イギリス『デイリー・メール』、アメリカ『ESPN』といった各国のメディアが伝えている。

 バランが口にしたのは自身の「キャリア最悪の試合」について。それは3試合あるといい、そのうち2試合が脳震盪を起こした状態で迎えていたことを明かした。

 1つはフランス代表として出場したブラジルW杯準々決勝・ドイツ戦(●0-1)。直前の決勝トーナメント1回戦・ナイジェリア戦は脳震盪の症状を覚え、意識が判然としないまま試合終了までピッチに立ったといい、ドイツ戦でもその影響を感じたという。

 もう1つはミスで全失点に関与した2020年の欧州CLのマンチェスター・シティ戦(●1-2)。およそ1か月前のリーグ戦で頭部を負傷して復帰プロトコルを実行したが、当時は脳震盪に関する理解があまりなかったという。復帰後に感じる疲れがシーズン終盤における蓄積疲労だと考えていたが、改めて振り返ると脳震盪の症状が続いていた模様で、回復期間を延長するべきだったと悔やんでいる。

 バランは脳震盪がプレーに影響を与えるだけでなく、健康面でも身体に悪影響を及ぼすことを理解し、危険性を訴える。今ではヘディングをするだけでも脳はダメージを受けることを専門家から学んだといい、7歳の息子にヘディングをしないよう伝えたようだ。

 実際、イングランドでは脳に影響を与える点を考慮し、12歳以下はヘディングを禁止とするルールがある。国際サッカー評議会(IFAB)もU-12年代で意図的なヘディングを禁止するプロトコルを作成しており、特に若い年代でヘディング自体を制限する試みは広まりつつある。また、これまで試験運用されていた “脳震盪による交代”は7月から正式なルールとして競技規則に記載される。

 日本でも脳震盪の疑いが生じた際の対応は徹底化されつつある。Jリーグはチャンスになる場面でも選手の安全を最優先とし、主審が試合を止める可能性があることをサポーターに告知。日本サッカー協会(JFA)は公式サイトで「記名力障害や集中力の低下など、社会生活にも支障をきたすような慢性期症状が生じる可能性がある」と危険性を示しており、サッカー界全体で脳震盪の危険性を理解することと、少しでも疑いがある場合は慎重に対応することを求めている。

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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