[12.14 クラブW杯(FCWC)準々決勝 アデレード0-1G大阪 豊田]

　クラブW杯(FCWC)は14日、豊田スタジアムで準々決勝を行い、アデレード・U(開催国枠・アジア2位/オーストラリア)とガンバ大阪(アジア代表/日本)が対戦。G大阪は前半23分、MF遠藤保仁が先制点を決め、そのまま1-0で逃げ切った。G大阪は18日の準決勝(横浜)でマンチェスター・U(欧州代表/イングランド)と対戦する。
　以下、試合後の会見要旨。

[アデレード・ユナイテッド]
●アウレリオ・ビドマー監督
―試合の感想は?
「とても良い試合だった。ガンバ大阪との試合は出来るだけ良いサッカーをしたかった。今日はここまでやることができた。最後のロスタイム1分は出来るだけの事をしたかったので、空中戦になった。今は5位決定戦に向けて頭を切り替えています。これには必ず勝ちたい」
―二川選手、遠藤選手の印象は?
「二川は非常に良い選手。個人のスピードもボールへの食いつきも優れている。遠藤はスマートで頭が良い。だから敵としては難しい選手。ゴールシーンでもGKユージンの足の間を通すシュートを入れるなど、MFとしては正しく素晴らしいポジションにいた」
―前回のACL決勝戦と戦い方は変えたのか?
「ACLとは違った。戦い方は変えた。出来るだけ圧力をかけようと思った。中盤でのプレッシャーをかけ続け有効だったと思う。しかし、ガンバのカウンターが素晴らしかった。今日のうちのプレスは良かったと思っている」
―ACL決勝と比較してどのような戦いだったか?
「今日は満足はしていないけれども、前回のACL決勝よりも我々は進展した。ガンバと3戦したことで、ベンチマークをどこに設定するのか、どのようなサッカーを手本とするのかが明確になった」

●MFトラビス・ドッド
―試合の感想は?
「ガンバをかなり追い込んだと思う。自分自身も何度かチャンスがあったのに、決めることが出来なくて残念。チャンスをいかせなかった」
―ガンバと3戦してみての感想は?
「我々もACL決勝戦よりは改善したと思う。お客さんの声援ももらえた。次の5位決定戦に向けて、とにかく全力尽くして頑張ります」


[ガンバ大阪]
●西野朗監督
―試合の感想は?
「まずクラブW杯と言う厳しいステージで1勝をあげることができた。素晴らしい選手を評価したい。ACL決勝でもガンバのスタイルで戦えたので、今回も十分に戦えるという自信があった。しかしアデレードが積極的にプレッシャーをかけてきたことで、思った以上に序盤苦しんだ。アタッキングサードで遠藤が厳しいプレスをかけてくれて、少しずつパスが回るようになってゲームを落ち着いてコントロール出来るようになり良かった。今日、二川、佐々木と怪我人が出た事で戦力ダウンは予想されるが、まずは今日の結果を喜んで、次の横浜に乗り込みます」
―怪我人について?
「恐らく二川、佐々木を今日大阪に帰すので、明日の朝の診断で恐らく外れるという状況だと思う。今は二人がいないプランと言うのはまだ考えていない。大阪にいるバックアップ2人を呼んで、まずはマンチェスター・ユナイテッドの備えるというよりも、まずは自分たちの整備をしたい。今はフラットの状態で、今日の一勝をみんなで感じたい」
―試合ではパスミスが多かったが?
「ペースを握れなかったのは、予想以上に相手のフォアチェックが入ったから。あのくらいのプレスであればボールは動かせるはず。もう少し有効にショートボールを繋いでいきたかったが、そうさせてもらえなかった。アタッキングエリアでは回せたが、特に最初の20分は相手のプレスに少々戸惑った。こちらの守備も寄せを早くして相手にロングフィードを出させないようにした。ショートカウンターが何本か入るようになってフィニッシュまでようやくもっていけるようになった」


●MF遠藤保仁
―試合を終えて?
「厳しい戦いで、勝てて良かった。それ以外は、特にないです。勝ててよかった。トーナメントで勝つことだけを考えていたので、今はこの結果に非常に満足しています」
―ゴールシーンは遠藤選手が起点となったが、最後にああいう形でボールが戻ってくるとイメージ出来ていたのか?
「明神から二川に渡って僕も動き出した。ボールがあそこに来ると信じて動いた。最初から最後まで全てイメージ通りではなかったが、途中からはイメージ通りになった」
―あの股抜きシュートは狙っていたのか?
「股抜きは狙っていました」
―これまで2戦してきたアデレードとは違ったか?
「正直、これまで2戦したアデレードではなかった。運動量もあったし、最初は相手の迫力を感じたし。あれが本来のアデレードの姿なんだろうと思いました」

(取材・文 山口雄人)