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俊輔、リバプール戦で1アシスト上々デビュー

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中村俊輔が加入したエスパニョール(スペイン)は2日、新ホームスタジアムのこけらおとしとなる親善試合リバプール(イングランド)戦を行った。試合は3-0でエスパニョールが勝利し、中村俊輔は前半のみの出場で1アシストの上々デビューを飾った。

 フォーメーションはともに4-2-3-1。
■エスパニョール
GKイドリス・カメニ
DF右からイバン・ピジュ、ダニエル・ハルケ、ニコラス・パレハ、ダビド・ガルシア
MF中央イバン・デ・ラ・ペーニャ、モイセス・ウルタード、右ルイス・ガルシア、トップ下イバン・アロンソ、左中村俊輔
FWラウル・タムド

■リバプール
GKペペ・レイナ
DF右から新加入グレン・ジョンソン、ミケル・サン・ホセ、ジェイミー・キャラガー、エミリアーノ・インスア
MF守備的な位置にルーカス・レイバハビエル・マスチェラーノ、右ディルク・カイト、中央スティーブン・ジェラード、左ヨッシ・ベナユン
FWフェルナンド・トーレス

 前半2分には、エスパニョールが中央デ・ラ・ペーニャの縦パスからイバン・アロンソがファーストシュート。試合は立ち上がり早々から、親善試合らしからぬ激しい展開を見せる。18分にはリバプールがPA外でベナユンの横パスを受けたジェラードが得意のキャノンシュートでゴールを襲うが、これはネットを揺らせない。
 そして直後の19分、中村が先制点を生み出す。左サイドからあげたアーリークロスは一度はクリアされるが、その跳ね返りをノートラップでグラウンダーのパスを前線へ。PA中央でこのボールに反応したルイス・ガルシアが絶妙なトラップでマークについていたDF2人を外すと、左足シュートがGKレイナを破り、エスパニョールが先制! 中村はホームの大観衆にアシストでアピールすることに成功した。
 さらに41分、ハーフウェーライン自陣から中村が放ったロングスルーパスがラウル・タムドのもとへ。タムドが放ったシュートはネットを揺らし、中村2アシスト、と思われたが微妙な判定ながらオフサイドを取られ、結局このまま前半は1-0とエスパニョールのリードで折り返す。

 新シーズンに向けて戦力を試したい両チームは後半立ち上がりから次々と選手を交代する。エスパニョールはGKカメニ、デ・ラ・ペーニャ、中村らを外し、ハビ・ガルシアやジョアン・ベルドゥらを投入。リバプールも両SBやマスケラーノ、ベナユンらを外し、DFフィリップ・デゲン、ライアン・バベルや20歳のジェイ・スピーリングらを投入するなど、戦力チェックの色合いが濃くなってくる。エスパニョールは60分にもイバン・アロンソ、ルイス・ガルシア、パレハらを下げ、19歳のイスラエル代表FWベン・サハル、フェラン・コロミナスらと交代。ほぼメンバー総入れ替えとなり、前半に見せた激しさはなりを潜めていく。
 それでも次にゴールを奪ったのもエスパニョールだった。63分、右サイドから左への大きなサイドチェンジをPA左で受けたサハルが落ち着いて決めて、2-0とリードを広げる。
 リバプールもその後メンバーを次々に変更。カイト、トーレスらを下げて元エスパニョールのMFアルベルト・リエラ、ヘルタ・ベルリンから復帰したFWアンドリー・ボロニンらを投入したが、決定的なチャンスをつくることはできなかった。逆に86分、エスパニョールはPA内に進入したコロ(コロミナス)の粘りから最後はこぼれ球をサハルが押し込み、3-0で試合を終えた。

 エスパニョールは4万人収容の新スタジアム、コルネジャのこけら落としをリバプール相手に3-0で快勝。中村は前半だけのプレーで1アシストという結果を残し、パスミスや左SBとの連係面などで課題もあったがホームサポーターの前で上々のデビューを飾った。後半途中出場組ではベン・サハルが2ゴールと結果を出した。

 なお、移籍濃厚と噂されるリバプールMFシャビ・アロンソは82分から出場。この日は前線でベナユン、ジェラードらの連係からチャンスこそ作ってはいたが、全体的にはゲームコントロールや中盤からのビルドアップに力強さを欠いていたリバプール。昨季までそのプレーで高い存在感を見せていたシャビ・アロンソがもし移籍した場合、今季は誰がその役目を担うのか?課題が残る試合となった。

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