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チェルシー移籍後、初ハットトリックのトーレス「チームは今、最高の状態だ」

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 悩み続けたストライカーが、ついに覚醒した。29日に行われたプレミアリーグ第36節2日目を行った。6位のチェルシーは、QPRと対戦。この試合でFWフェルナンド・トーレスが11年1月に約65億円という英国史上最高額となる移籍金で、リバプールから加入して以来、初めてとなるハットトリックを記録。6-1で勝利し、CL出場権獲得の4位以内入りに望みを残した。

 立ち上がりにFWダニエル・スターリッジのゴールで先制したチェルシーは、その後も残留争いを繰り広げている同ロンドンを本拠地とするライバルを圧倒した。前半13分にはMFフアン・マタのCKから、DFジョン・テリーが追加点を挙げると、そこからはスペイン人FWの独り舞台となる。

 まずは前半20分、マタからボールを受けたFWサロモン・カルーがダイレクトで中央に入れたボールを受けると、F・トーレスはファーストタッチでGKをかわし、ゴールにボールを流し込む。さらに6分後にも相手のミスを逃さずに、ゴール前でボールを拾い自身2点目を決める。そして後半20分、欧州CLでバルセロナにとどめを刺すゴールを決めたストライカーは、マタのパスを最終ラインの裏で受けると、落ち着いてゴールを決めて、ハットトリックを達成した。

 その後もMFフローラン・マルダが追加点を挙げたチェルシーは、終盤に1点を許したものの6-1で大勝。前日、ウィガンに敗れたニューカッスルとの勝ち点差を1にし、遅れてキックオフを迎えるトッテナムにプレッシャーをかけた。

 試合を終えたF・トーレスはSky Sportsのインタビューに応じ、「これまでも、とても調子は良かった。シャープで良いプレーができていたと思う。ただ、ゴールを挙げることだけができなかったんだ。今は、そのときほど良いプレーができているとは思えない。でも、ゴールを挙げることができている。これはストライカーにとって、何より重要なことなんだ」と語っている。

 今後もさらに良くなると確信しているストライカーは、まさに今、自身同様に、チームも最高の状態にあると認めた。すべてがうまくいけば、チェルシーはリーグ戦で4位以内に入り、FA杯、そして欧州CLと2冠を獲得することができる。仮に欧州CLで優勝できれば、来季のCL出場権を獲得できる。しかし、自力で4位以内に入ることの重要性をF・トーレスは語る。

「僕たちは4位以内で終わらなければいけない。そのためには残り試合、全部勝たなければいけないことは分かっていた。今日、ハットトリックできたことは本当にうれしいよ。今後たくさんあるうちの一つになればいいね。でも、僕にとってそれ以上に大事なことは、重要な試合がいくつも控えている今、チームがシーズンで最高の状態にあることだ」

 チェルシーは次節(5月3日)、欧州CLの出場権を争うニューカッスルとの直接対決を迎える。さらに、5月6日にはFA杯決勝、9日にもリーグ戦とF・トーレスの古巣であるリバプールとの連戦が控えている。黄金の髪をなびかせるストライカーが、最高のエンディングに向けて、ブルーズをけん引していく。

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