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「W杯を守らなければならない」ブラジル対アルゼンチン中止にFIFA「遺憾」

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ブラジル対アルゼンチン中止にFIFAが声明

 国際サッカー連盟(FIFA)はカタール・ワールドカップの南米予選ブラジル代表アルゼンチン代表が中止されたことに「遺憾」の意を表明した。『BBC』が伝えている。

  W杯南米予選は5日、第6節を行ったが、ブラジル対アルゼンチンは開始6分で中止となった。ブラジルの保健当局が検疫規則に違反したとする3人のアルゼンチン選手の出場に異議を唱えたもの。本拠地ブラジルの保健当局の数人がピッチ横に現れ、プレーをやめるように説明を行った。

 ブラジルの保健当局はイングランドでプレーしているアルゼンチン代表選手4人が入国時に「虚偽の情報」を提出したとし、隔離の必要性を主張した。名前は挙げていないが、プレミアリーグに所属する4選手はFWエミリアーノ・ブエンディア(アストン・ビラ)、GKエミリアーノ・マルティネス(アストン・ビラ)、MFジオバニ・ロ・チェルソ(トッテナム)、DFクリスティアン・ロメロ(トッテナム)だ。マルティネス、ロ・チェルソ、ロメロの3選手はこの試合に先発出場していた。

 アルゼンチンサッカー協会は6日、4選手はそれぞれのクラブに戻ったものの、イングランドの検疫規則により、今週末のプレミアリーグの試合を欠場すると発表した。

FIFAは「ブラジルとアルゼンチンの試合が中断されたことで、何百万人ものファンが世界で最も重要なサッカー国同士の試合を楽しめなかったことを遺憾に思う」と声明を発表。「最初の試合の公式報告書がFIFAに提出された。この情報は管轄の懲戒機関によって分析され、いずれ決定が下されるだろう」と続けた。

6日、ブラジルの連邦警察は、国内の検疫規則に違反したとして告発されたアルゼンチンの選手たちの行動について、正式な調査を開始したと発表した。ブラジルの検疫規則では入国前の14日間に英国に滞在したことのある旅行者は到着後14日間の検疫を受けなければならないとされている。「虚偽の情報」を提供したという可能性があるとして、広報担当者も、調査が開始されたことを認めている。

「昨日、選手たちは通常の手続きである国外退去を通告され、陳述書が作成された」

 FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、欧州クラブ協会の総会でビデオ演説を行い、南米の予選通過の遅れを解消するため、欧州が柔軟な考えを示すよう求めた。

 イギリス政府は、サッカー選手が国際試合をしやすいように検疫の免除を求めるインファンティーノ会長の要請を無視している。

「イギリスは難しい状況にある。選手が代表でプレーするためには、帰国しなければならない。3月の時点では、南米の選手たちは自分の所属するクラブに残ったが、これからは自分の国を代表して予選を戦わなければならない。だからこそ私は連帯を呼びかけたのだ」

「私たちは、代表チームでプレーするときにしか最高の選手を見ることができない国々に希望を与えなければならない。私たちはW杯を守らなければならない。9月の状況は理想的ではなかった。だが10月、11月、そして来年に向けて、適切な妥協点を見つけていきたい」

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