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7日から「NIKE CHANCE」で世界挑戦!履正社の2年生FW瀧本「ドリブルとかスピードで勝負」

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 高校2年生ストライカーが“日本代表”として世界に挑戦する。履正社高(大阪)のFW瀧本高志(2年)は、3月7日から9日までイングランド代表の本拠地であるセント・ジョージズ・パークで開催される「NIKE CHANCE グローバルセレクション」にCB楠本卓海(大成高3年→東京国際大)とともに“日本代表”として参加する。世界で戦える若きフットボーラーを発掘するプロジェクト「NIKE CHANCE」のグローバルセレクションには世界50か国・地域のセレクションを勝ち抜いた60名が集結。冬の全国大会に出場してゴールを決め、国内セレクションでもポテンシャルの高さを見せつけた17歳が、夢であるプロを目指して海外のライバルたちと激突する。

 今冬の全国大会で8強へ進出した履正社高。新チームはそれ以上の成績を目指してスタートしており、本人もチーム作りが進んでいるこの時期に日本を離れるのは辛いという。それでも「自分の動きもチームと段々合ってきていた。ここで行ってしまうのは、チームのためにはどうかなと思います。でもレベルアップして帰ってくることがチームのレベルアップにつながる」と自身のためだけでなく、チームのためにも「NIKE CHANCE グローバルセレクション」で成長を遂げてくることを誓った。

 イングランド行きの切符を懸けた1月末の「NIKE CHANCEジャパンセレクション関西ラウンド」ではマークのDFを引きずるかのような破壊力十分の突破、182cmの長身を活かした力強いポストプレー、そして高い決定力も示した。ボールのない時の動きなど課題もまだまだある。ただ選考試合での瀧本のプレーを「強烈」と評した「NIKE CHANCE ジャパンヘッドスカウト」で元日本代表DFの名良橋晃氏らに「海外へ行って個性を発揮できる」「海外の選手と戦うには彼が一番近い存在だった」と言わしめた実力への期待値は大きい。本人は「前回の(グローバルセレクションの)DVDとか見ると、外国人の選手は凄い。(自分は)日本では大きい方やけど、外国では簡単には通用しないと思う。今は緊張しています」と世界のライバルたちを警戒するが、「ただ、ビビるとかはないです。関西の人の代表として選ばれたので、重圧とかいいプレーをしなければという思いがあります。スペースがあったら行く。スピードとかドリブルで勝負していきたい。全力で行って、後悔しないようにしてきたい」と力を込めた。

 履正社の平野直樹監督やスタッフ陣からはより高いレベルを想定したアドバイスを受けてきた。「ボールを持っている時はできているけれど、ボールがない時の動きが課題と言われている。(特にボールを受けるという点では)外国の言葉通じん中ではやりにくいし、ジェスチャーを使って伝えないといけない。監督からも『そんなんじゃダメやぞ』とか、『コミュニケーションを積極的に取れ』とか言われたりしました」。加えてチームメートからも「頑張って来い」と快く送り出してもらっているだけに、課題をしっかりと意識しながらより多くボールに絡み、自分の良さを最大限に発揮する。

 まずは60人から勝者16人に入ることが目標。「今回外国人とやれることは目指しているプロにもつながる。これに参加できるのはうれしい。世界の壁を体感できるのはいい経験。合格するのは簡単じゃないと思うけれど、レベルアップして帰ってきたい。(前回のNIKE CHANCEで16人入りした)木下(稜介、当時滝川二高)君のように16人に選ばれたいと思います」。自身初という海外でのプレー。慣れない環境の中でのセレクションが難しいことは確かだが、関西代表、そして“日本代表”として全力で戦い、必ずレベルアップして帰ってくる。

(取材・文 吉田太郎)

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