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「NIKE MOST WANTED」父と同じプロの世界ヘ、桐蔭学園GK藤川誠人「自分の実力を見せつけたい」

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 世界で戦える若き才能を発掘する世界的なスカウトプロジェクト、「NIKE MOST WANTED」の関東セレクションが25日、埼玉県のレッズランドで開催され、10選手が2月21日に開催されるジャパンファイナル進出を決めた。神奈川の名門・桐蔭学園高で主将を務めてきたGK藤川誠人は小柄だが、鋭い飛び出しと強い精神力、コーチングが魅力の注目守護神。V川崎(現・東京V)のGKとして活躍した父・孝幸さんに続いてプロになることを目指すGKが「NIKE MOST WANTED」への意気込みを語った。

以下、藤川コメント
―「NIKE MOST WANTED」に挑戦しようと思ったきっかけは?
「友達に『これ、受けてみれば』と言われていて、ずっと悩んでいました。(2年前にジャパンファイナルを突破してスペイン開催のグローバルファイナルに参加した)富澤右京(現東京学芸大)さんが桐蔭で、蹴り収めのときとか、プライベートでも蹴り収めをしてもらって、その時に右京さんに『受けようと思うんですけど、どうですかね』と聞いてみたら『受けてみろよ』と言われたので、それがきっかけですね」

―難しいセレクションと言うことは知っていたと思うが、きょう表現しようと思っていたことは?
「身長が低い分、コーチングであったり、キックであったり、飛び出しの判断が自分の中で長けていると思っているので、その長所の部分を試合の中でどれだけ出せるかを意識してやっていました」

―それは出すことができた?
「コーチングに関しては常日頃から意識しているので変わりなくできたんですけど、キックに関してはボールを仲間に合わせることがあまりできなかったので、それは修正してジャパンファイナルへ臨みたいです」

―海外への憧れは強い?
「外国でサッカーしたことは中学校の時に韓国遠征したことがあって、あとは桐蔭の夏合宿とかで中国の杭州緑城と交流練習をしたことがあるんですけど、スペインとかサッカーの本場の場所でやったことがまだないので、自分の実力がどこにあるのかだったり、どこまで通用するのかというのは試したい気持ちがあります」

―選手権(桐蔭学園は神奈川4強)でやり残した思いをぶつける選手もいるが
「それは全くないです。高校サッカーは自分の理想には行かなかったですけど、それなりには行けた。全国に出られなかったことへの悔しさはありますが、高校サッカーはやり切ったという想いが自分の中ではある。次、大学も決まって大学サッカーするに当たって、今後は一人でチャレンジする機会もなかなかないし、チャレンジして行こうという想いと、どれだけ通用するのかという想いのふたつがあります」

―プロになること、海外で挑戦することへの厳しさは誰よりも知っているのかなと思うが
「お父さんにはサッカーの面では厳しいことを言われるんですけど、『自分が上手く行っていても、自分の足下を見てみろ』とか、自分を原点に帰してくれるような言葉が多くて、そういうところでメンタリティーとかを凄く鍛えてもらっている。別に外国に行っても通用する、しないとか言われたことはないので分からないですけれど。プロになることは難しいと言われているんですけど、だからこそプロになりたいと思いますし、プロの中でもこれくらい小さいGKはいないので、そういう部分でも自分が日本でも外国でもプロになれれば、小さい選手に夢与えられるんじゃないかと思っています」

―ジャパンファイナルへの意気込みを
「何が何でもジャパンファイナル勝ち進んで、受かって経験を積むと同時に、今自分の実力がどのくらいあるのか、自分の実力を見せつけたいと思っているので次のジャパンファイナルは今回以上のパフォーマンスで挑戦できるようにしたいです」

―周囲への感謝などゲキサカを通してメッセージがあれば
「右京さんはこうやって自分の後押しをしてくれたことを感謝していますし、一番に桐蔭の山本富士雄前監督は高校2年から自分を使ってもらって、自分の代のシズさん、賎機監督もキャプテンにしてもらってインターハイもKリーグも選手権も全てスタメンで使ってくれました。中学校、小学校時代の人たちもそうですし、多くの経験をさせてくれた人への恩返しっていう部分に関しても、世界に羽ばたいていきたいという気持ちは強いです」

(取材・文 吉田太郎)

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