beacon

全国8強の静岡学園は怪我人不在の中、新戦力たちが経験積み静岡新人戦準V

このエントリーをはてなブックマークに追加

[2.22 静岡県高校新人大会決勝 清水桜が丘高 2-1(延長)静岡学園高 草薙球]

 静岡学園高は全国高校選手権に出場したMF荒井大(2年)や主力候補のMF戸田大智、CB嶋一駿(ともに1年)らを欠く中での戦い。個々の献身的なプレーが光り、それが後半終了3分前のエースFW加納澪主将(2年)の同点ヘッドに繋がったが勝ち切ることはできなかった。

 昨年から総入れ替えとなった最終ラインにまだ余裕がなく、トップ下で起用された日本高校選抜MF旗手怜央(2年)らアタッカー陣も十分には怖さを発揮することができなかった。それでも国体選抜のGKからCBへ転身した戸松剛志(2年)やCB佐野良伍(2年)らが先発経験を積むなど、新人戦地区大会から通じて30人ほどのメンバーが公式戦を経験できたのは大きい。今大会、川口修監督に代わって指揮を執った齋藤興龍部長は「先に繋がると思う。まだまだ物足りないヤツもいるし、でもこれは使ってみないと分からない。悪くはないけれど、まだ応える力がないヤツもいる。それが見えたので、(彼らは公式戦を経験したことで)また伸びて来ると思う」と前向きだった。

 いずれも全国舞台でゴールを決めている加納と旗手、荒井、MF薩川淳貴(2年)の4人に加え、中盤で安定感高いプレーを見せるMF鹿沼直生(2年)、注目の1年生GK山ノ井拓己と全国8強経験者が多く残るのは間違いなく強み。その選手たちでも先発が保障されない競争がある。これからけが人が復帰し、新戦力たちが台頭してくれば、静岡を一歩リードするチームになりそう。齋藤部長は「楽しみが詰まっている感じがある」と期待した。

 全国8強へ進出した3年生たちは、例年のような高い技術を持つチームではなかったものの、1年間かけて成長して全国舞台で全国総体王者の東福岡高を打ち倒すサッカーをして見せた。その姿を見てきた現1、2年生たちは頑張りに加え、“静学らしい”テクニックとアイディアあるサッカーでさらに強いチームになる。

[写真]静岡学園のFW加納主将がシュートへ持ち込む

(取材・文 吉田太郎)

TOP